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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル24巻2号

1990年02月発行

文献概要

特集 履物

リウマチ患者の履物

著者: 田島規子1

所属機関: 1北里大学医学部整形外科

ページ範囲:P.81 - P.85

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 Ⅰ.初めに

 慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis:以下,リウマチ)は全身の慢性,進行性の炎症性疾患であり,リウマチによる炎症は関節破壊を起こし重篤な身体障害となる.関節破壊は関節可動域の完全な消失になる強直から軟部組織に原因して関節可動域の制限を生じる拘縮,さらに関節包の拡大,靱帯や腱の断裂,筋萎縮や筋力低下による病的脱臼や軸性(alignment)の異常を起こす.これらの多彩な病態が一人の患者の多数の関節に混在し,その上それぞれの関節の変化が病期も進行速度もまったく異なる展開をする.

 このようなリウマチ疾患の特有な経過をよく理解してリウマチ患者の変形障害を判断して装具の検討をすることが,有効な装具を得るポイントになる.さらに既存の装具はほとんどがself-limitedな障害に対して考えられてきたものであり,そのためにどのような装具を利用してもリウマチ疾患による変形障害に完全に適応することは少ない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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