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特集 急性期の理学療法
急性期脳血管障害の理学療法
著者: 今井保1 尾谷寛隆1 山口武典1
所属機関: 1国立循環器病センターリハビリテーション部
ページ範囲:P.300 - P.305
文献購入ページに移動近年,疾病の早期発見・早期治療と同様に,障害に対しても早期リハビリテーションの実施が一般化しつつある.脳血管障害患者のリハビリテーションにおいても例外ではなく,発症初期(急性期)からの医療チームによる適切なアプローチが必要である.
早期リハビリテーションを適切に行なうには,今まで行なっていたリハビリテーションを単に時間的に早めるだけではなく,早期すなわち急性期であるが故に生じる危険性にも十分な注意が払われなければならない.
当センター内科脳血管部門の集中治療室であるSCU(stroke care unit)への年間約400名の入院があり,その約40%が理学療法の対象となる.本項では,1988年度に当センターリハビリテーション部で理学療法を施行した,急性期脳血管障害患者144例の調査を基に,当センターで行なわれている理学療法を中心に,急性期脳卒中のリハビリテーションの実際について述べる.
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