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講座 リハビリテーションと住宅改造・5
台所の改造
著者: 神沢信行1 長倉寿子1 相良二朗2
所属機関: 1兵庫県リハビリテーションセンター 2兵庫県リハビリテーションセンター生活科学課
ページ範囲:P.327 - P.332
文献購入ページに移動私たちが障害者に接する場合,機能・形態障害,能力障害,社会的不利をも含めてチームアプローチを実践していくことが重要なのは言うまでも無いことである.そして,障害者が退院して家庭に帰り,中途障害者の場合には障害をもつ以前の状態と同様な生活を営めるのが理想である.しかし,現実には後遺症を残していても,種々のアプローチにより日常生活動作(以下,ADL)が自立に至ることも多いが,それはある程度生活環境が整備されている場合であって,どのような環境においても同様に行なえるかについては,はなはだ疑問でもある.そして,病院内ではADLが自立している同レベルの障害者が家庭に帰った場合に,一方はADL自立,他方はADL介助となることもある.この場合の原因として,障害者本人の「やる気」の違いや,「時間がかかるが可能」なレベルの場合には介助者が手伝うことなども考えられる.
しかし,そのADL介助となる原因が住宅の状況によるもので改造により改善されるのであれば,私たちもできうる限りの情報を提供し,その改造に協力したいと考えている.
なお,病院,リハビリテーションセンターなどにおける対象疾患は多いが,本稿では家庭訪問やアンケート調査結果を参考に,脊髄損傷と脳卒中を中心に検討したい.
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