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雑誌目次

雑誌文献

理学療法ジャーナル24巻6号

1990年06月発行

雑誌目次

特集 脳性麻痺児の発達過程と理学療法

脳性麻痺児の成長過程における療育と理学療法

著者: 千代丸信一

ページ範囲:P.358 - P.363

 Ⅰ.初めに

 リハビリテーション(rehabilitation)という用語は,小児領域,特に脳性麻痺児においてはハビリテーション(habilitation)という用法が正確であり,また一般的にはハビリテーションというよりは「療育」という用語が広く用いられているので,ここでもそれに従って「療育」を使わせていただくことを初めにお断りする.

 ADLの「自立」を図り最終的に一般社会へ参加する基本的能力を「確立」することが,脳性麻痺児の療育の目的であり,その過程においては彼らが示す「成長・発達」に対して総合的な援助を行なっていくことが重要である.成人のそれは,自立を図り社会へ復帰する能力を「再確立または復権」するということであり,障害の「回復」過程に対して総合的な援助を行なっていくものである.したがって必然的に両者の(リ)ハビリテーションの間には,その内容を異にするものがある.それは小児の脳性麻痺と脳卒中後の成人片麻痺との対比によってしばしば説明されるが,両者の決定的相違は障害発生時の年齢的差異という点にある.

 つまり脳における病変という意味においては両者は共通であるが,しかし脳性麻痺は脳の成熟途上において病変が成立したものであり,一方成人片麻痺は成熟脳の病変によるものである,という点において基本的に異なる.したがって成人の場合は独立した存在として,成長・発達を遂げ必要かつ十分なADL能力を身に付け,さらに豊富な社会経験もすでに有している時点においてもたらされた障害であるが,脳性麻痺児の場合は人生のごく初期の段階で成長・発達の異常がもたらされ,ADL能力はおろか社会経験も皆無である.

 彼らは正しく歩いたことも無ければ,手を使って食事をしたり遊んだりしたことも無く,すべてがまったくの未知,未経験の状態から,成長とともに種々の能力を身に付けていかねばならない.さらに脳性麻痺児もまた正常児と同様に,加齢に応じてADL能力を身に付け幼児集団に交わり,学校教育へと進み,最終的に一般社会へと参加していかねばならない.すなわち彼らは脳性麻痺による運動機能障害や種々の障害という重荷を背負いながら,成人へ至るプロセスを経ていく必要がある.しかしながら脳性麻痺児と言えども,その成長・発達の過程に本質的な異常は無く,適切に援助していくことにより時とともに彼らは相応の成長・発達を示していく.このような点で脳性麻痺児の療育は複雑さと困難さとを伴う反面,成長・発達していくという希望も併せもっている.

脳性麻痺児の就学準備期における理学療法士のかかわり

著者: 川村博文 ,   鶴見隆正 ,   辻下守弘

ページ範囲:P.364 - P.369

 Ⅰ.初めに

 脳性麻痺,精神運動発達遅滞,先天性奇形などの障害児に対するリハビリテーションは早期診断,早期治療に始まり,子どもの成長とともに集団生活を体験し学校教育,社会教育を学び社会人として自立した生活ができるよう,一貫した体制でアプローチしてこそ療育の理念と合致したものとなってくる1,2)

 しかしながらこれまでの理学療法は,いかにして運動機能障害,姿勢異常や行動異常などの治療訓練を実施すべきか,どのように抑制し矯正を行なうべきか,など運動機能改善に焦点が置かれすぎた面がある.それ自体は理学療法士にとって,運動療法のテクニックと理論とを高め,専門性を見いだす観点からもたいせつなことであるが,あまりにも近視眼的に運動機能や動作機能をとらえすぎるようになれば,量り知れない無限の能力を秘めている子どもの可能性を見失うことになる.したがって障害児が,新生児期,乳幼児期へと成長するにしたがって全身状態や運動機能の改善のアプローチから,健常な子どもたちと同じような社会生活を体験できるように支援していかねばならない.障害児にとって初めての社会生活の体験は,母親の手元から離れ集団生活を体験することから始まる.それは就学前教育を健常な子どもたちとともに保育所や幼稚園で受けることである.

 そこで本稿ではわれわれが経験した障害児の就学準備期(出生から小学校入学まで)における理学療法士のかかわりと,高知県および我が国の障害児保育の現状について述べる.

脳性麻痺児の普通学校教育における理学療法士のかかわり

著者: 山本和儀

ページ範囲:P.370 - P.377

 Ⅰ.初めに

 大東市では,1973年より障害をもつ子どもの親とその子どもたちに校区の小中学校での教育を保障していこうということで,教師も理学療法士も一緒になって取り組みを始めた.

 当初,障害をもつ子どもに対する校区小学校での受け入れはなかなか容易ではなく,他の保護者はもちろんのこと,教師にも理解を得ることはできなかった.しかし,障害児教育こそが教育の原点であり,地域で他の子どもたちとともに遊び,学び,生活していくことが真のリハビリテーションであると確信し,実践してきた.幾多の課題を乗り越えて周囲の理解と協力を得ることに努力し,今日のような障害児の学校教育の体制ができた(図1,2).

障害児教育からみた脳性麻痺児の理学療法の在りかた―肢体不自由養護学校での実践から

著者: 工藤俊輔

ページ範囲:P.378 - P.385

 Ⅰ.初めに

 1984年高松1)は,肢体不自由を①非脳性の肢体不自由児,②療育可能な脳性障害児,③療育困難な脳性障害児の三群に分類し,肢体不自由養護学校における現状と問題点について指摘している.特に③の療育困難な脳障害児群については学校教育というフレームの中で“教育”することについての疑問を述べている.

 三浦2)は全国肢体不自由養護学校在学者中の脳性麻痺児の変遷について言及し,昭和55年度の全国肢体不自由養護学校長会:教育過程委員会の調査では,それまでの7年間に衣服着脱の全介助者は平均20%強の増加率を示し,食事,排泄,移動のいずれも10%近い率で全介助が増加してきていることを明らかにした.

 そして東京都の肢体不自由養護学校では約半数近くの児童が全介助であることを紹介した.また檜垣3)は,昭和58~60年度の東京都における肢体不自由養護学校高等部卒業生の進路実態と中部地方および東北地方の養護学校のそれとを比較した論文を発表し,東京都における就労割合は大きく減少してきているが他の地区ではむしろふえている所もあり,東京地区と他の地区とで抱える児童・生徒の障害の重さの違いがあることを示した.

 一方,筆者4)は昭和63年度の全国特殊教育諸学校教育課程(養護・訓練)運営講座発表資料を分析し,①療育困難児の経管の管理や呼吸管理,褥創の予防など医療的にかなりのケアの必要な児童が全国的にも増加してきていること,②したがって医療サイドの密接な連携が求められていること,③しかし幾つかの肢体不自由養護学校では医療サイドとの連携を深めながら各種機器の利用や教材を作成し摂食指導やトイレットトレーニング,生活リズムの定着などに焦点を合わせた重度重複児の教育プログラムが実践されてきていることを明らかにした.

 以上のことから,肢体不自由児の障害の重度化に伴い医療的配慮を必要とした,障害児教育のプログラムの精選が求められていることが理解できるだろう.

 しかし檜垣の論文でも示されているように,単純に全国の肢体不自由養護学校の状況を障害の重度化のみではとらえきれない側面もある.前述した著者の調査では,先天異常の児童生徒や,知恵遅れやてんかんを併せもつ児童生徒の指導方法についての悩みを示すケースも多数あった.つまりむしろ障害の多様化が問題になっている面もあるのである.このようなことから,障害児教育における理学療法の在りかたを,現状の中で一般論として述べることはきわめて困難と言える.特に脳性麻痺児の障害の状況は他の障害と重複化しているので,単純に脳性麻痺の病態像そのもので理学療法の在りかたを議論するのは,教育場面ではあまり意味が無いように思われる.

 そこで筆者としては,前任のF養護学校で1989年に作製した教育課査資料集5)と本校の昭和63年度研究報告書を比較しながら,筆者の経験を中心にその在りかたについて述べることにする6)

脳性麻痺児の就労と自立生活に対する理学療法士のかかわり

著者: 髙橋寛

ページ範囲:P.386 - P.392

 Ⅰ.初めに

 1987年2月に厚生省が行なった身体障害者の実態調査1)によると,脳性麻痺者は6万5千人と6千人増加しているが,1987年の総数からみれば2.7%であり,1980年の3.0%に比して0.3%減少している.これは脳血管障害に代表される高齢障害者の増加によるものである.また,脳性麻痺者は年齢別には18歳から39歳以下が61%を占め,40代で減り始め,60代になると激減する傾向が有り,彼らが,就労などを考える青年期リハビリテーションの重要障害群であることがわかる2)

 大分県下の某肢体不自由児養護学校の高等部卒業生の進路状況の5年間(1984年から1988年)をみてみると,就労(事業所)が19名(25.0%)であり施設入所が36名(47.4%)であった.東京都立の養護学校3)の同期間と比較してみると,東京の場合,就労が皆無であり,施設入所が2名(3%),当県には設置されていない生活実習所に46名(67.6%)と大半が生活していることは,大都市圏との地域差を物語っている(表1).

 この養護学校76名の卒業生の中で,社会福祉法人「太陽の家」(以下,「太陽の家」と略す.)に提携企業との合弁会社に3名が就職,重度授産施設に5名,重度更生援護施設に4名,療護施設に1名の13名が入っている.

とびら

うず潮のごとく―チーム医療を考える

著者: 長澤弘

ページ範囲:P.357 - P.357

 鳴門海峡を一望のもとに見渡せる山の上に登り,大河のごとき怒涛のような潮流と,それに伴ってまるで湧き上がってくるように現れるうず潮を観た.その形態はさまざまであり,小さくてすぐに消えてしまうものもあれば,まるで成長するが如く見える力強く大きなものもあった.うず潮を観て思い浮かんだことの一つに,リハビリテーションチーム医療における専門職としてのかかわりかたがあった.

 われわれ理学療法士は,教育を受ける時点から継続してチームアプローチの重要性を説かれ,また臨床場面において実践していると言える.その重要な命題を背負い,意識して行動していると自負しているが,はたしてその成果はいかがなものだろうか.問題無く経過していく場合や,満足でき自己実現をも果たせたと感じるときや,反省すべき結果をもたらしてしまった場合など,さまざまなことがあるのが現実だろう.

入門講座 理学療法プログラムの立てかた・6

神経難病疾患の理学療法プログラム

著者: 増本正太郎 ,   望月久 ,   笠原良雄

ページ範囲:P.393 - P.400

 Ⅰ.初めに

 神経難病と一口に言っても,特に明確な疾患群として定義付けられているわけではない.一般に難病(intractable desease)とは原因不明で根治困難な予後不良の疾患を指すが,ここでは代表的神経難病である三疾患を取り上げることにする.それは黒質・線条体系を主な病変部とするParkinson病,小脳・脊髄系を侵す脊髄小脳変性症(SCD),運動ニューロン疾患である筋萎縮性側索硬化症(ALS)である.いずれも神経系変性疾患であり病状の進展が非常に緩徐なケースも存在するが,多くは進行性である.したがって,リハビリテーションの目的は,可能な限り機能的維持を図り能力障害の進行を最小限に食い止めることにある.こう書くと治療に熱心なセラピストにとって神経難病は魅力が無いばかりか,無力感さえ抱きかねない.確かに,急速な進行期や末期にあっては,機能面より社会的不利の軽減やQOLの向上を図ることが中心になることもある.しかし,われわれは期間は限られても能力障害のみならず機能的障害においても改善を示した例を経験している.それはParkinson病にみるように進歩した薬物療法の効果による場合もあるが,不活動な状況が機能的障害や能力障害を真の進行以上に修飾していると思わせる例が存在するからである.近年延命医療のnegativeな側面が取り上げられることが多くなったが,延命への努力無しには医療の進歩が無かったように,セラピストはあらゆる障害に対し絶えざる注意と努力を払い患者ニードを把握する必要がある.こうした諦めない姿勢が患者との信頼関係を築き,闘病への意欲を心理的に支持することにつながる.

 本稿では,まず神経難病に対する理学療法プログラムを作成するに当たって留意すべき基本的な考えかたについてふれ,次に障害レベルに対応した各疾患別の取り組みかたを述べることにする.

講座 リハビリテーションと住宅改造・6

車いす使用者の利用を考慮した住宅改造―考えかたの基本特性と実例の考察

著者: 八藤後猛

ページ範囲:P.401 - P.406

 Ⅰ.初めに

 車いす使用者が,在宅で日常生活を送ろうと考えた場合,我が国の家屋の多くは,そのままでは生活できず,多少なりとも改造が必要となる.しかし多くの場合,その家屋は車いす使用者が生活することが考えられていないばかりか,わずかな改造さえもやりにくい大きな問題点がいくつかある.その一つは,我が国の気候は多雨多湿のために,床の高さが地表や道路から高いことで,室内も古い家屋ほど土間や敷居の段差に悩まされる.また,廊下の幅や建具の有効幅も,一般の家屋では車いすではスムースに通過できない.こうした住環境を変えるためには,技術的にも経済的にも容易ではない.したがって,家屋改造の困難さが在宅生活を諦めさせる要因となっている例はあまりにも多い1)

 改善費用については,初期投資にある程度の費用がかかるので,家族としては最小の投資で最大の効果を期待することが多い.身体機能を考慮した住宅改善も,一般的には費用を多くかければかけるほどその効果は出てくるが,その関係は必ずしも正比例ではない.筆者らの経験では2,3)一般に,わずかな費用をかけるだけでも,身体に障害がある者が,自分自身でできる生活動作が飛躍的に多くなる上,介助者の負担の軽減への効果は大きく出てくる.しかしその後は,あまり多くの費用をかけても,それに比例した効果は得にくいという傾向がある.これは逆の言いかたをすれば,大きな効果をねらって一部分に多大な費用を投資するよりも,住宅内のさまざまな場所に,簡便な配慮を数多くしたほうが良いということでもある.

 以下には,そうした視点に立った最小限の改善で行なえる方法や事例を主に示してある.

プログレス

糖尿病と心疾患

著者: 川久保清

ページ範囲:P.407 - P.407

 糖尿病の治療法が進歩するにつれ,糖尿病患者の死因として感染症や糖尿病昏睡によるものが減少し,心血管障害や悪性腫瘍によるものが増加している.中でも,冠動脈疾患による死亡率は,欧米に比較して約1/3ではあるが,日本人一般に比べて約2倍(15%)の頻度であり,増加が著しいものである.したがって,糖尿病による心臓障害についての最近の研究は,まず糖尿病における冠動脈硬化の成因が挙げられる.また,糖尿病性心筋障害,心臓自律神経障害,運動療法などの観点からも研究されている.

PT最前線

他力本願から自力本願に―教えを実践する仏教者 松山俊也氏/<証言>「色即是空,空即是色」

著者: 本誌編集室 ,   中山幸保

ページ範囲:P.408 - P.409

 今回は,その出身のユニークさに食指が動いてお訪ねした.そして,凡人は知り得ないでいる修業の内容を仄聞させていただいた.人当たりの巧みなことは,修業の一端であろうが,患者さんとも添い合わせてゆける術(すべ)を身に付けておられ,参考になる.

あんてな

老人保健施設の現状

著者: 遠藤明

ページ範囲:P.410 - P.410

 1)制度の創設

 老人保健施設は,昭和61年の老人保健法の改正の際に導入された新しいタイプの老人ケア施設である.すなわち,医療施設と福祉施設との中間,また収容型の施設と家庭との中間に位置するいわゆる中間施設を制度化したものである.

報告

スーパーバイザーからみた臨床実習評価の在りかた

著者: 大原昌之 ,   石田かおり ,   弘部重信 ,   平田順一 ,   古澤伸行 ,   井川講栄

ページ範囲:P.411 - P.414

 Ⅰ.初めに

 理学療法科学生の臨床実習(以下,実習と略す.)を指導するスーパーバイザーにとって,臨床実習評価(以下実習評価と略す.)は負担を感じるものの一つである.スーパーバイザーの多くが教育者としての教育を十分に受けておらず,自分が学生を評価しても良いのだろうかという不安もある上に,認知・情意・精神運動の各領域にわたり,多くの項目を評価することはたいへんな作業である.また,評価者によって評価基準にばらつきがあるなどの諸問題もある.

 滋賀県理学療法士会教育部では過去4年間に,スーパーバイザーからみた実習評価の在りかたについて検討を行ない,スーパーバイザーにとって実習評価とは何か,評価結果を指導に役だてられないかなどを模索してきた.

 今回,われわれが学習してきた実習評価についての考えかたを紹介するとともに,実習評価に役だたせるために試作したチェックリストを併せて報告する.

紹介

基礎的運動能力の改善・維持を目的としたグループ体操

著者: 中島学

ページ範囲:P.415 - P.418

 Ⅰ.初めに

 我が国の理学療法においてグループ体操が根づきにくいのは,マッサージ出身者が患者とのスキンシップの重要さに膠着しているからとのみかた1)もある.しかし澤村2)が指摘しているように,その有効性については見直されるべきものと考える.

 当科では約6年前から基礎的運動能力の改善・維持を目的としたグループ体操を取り入れている3).その内容について,若干の考察を加えて紹介する.

1ページ講座 福祉制度の手引き・6

補装具

著者: 山本和儀

ページ範囲:P.419 - P.419

 補装具は,必要な身体機能を獲得し,あるいは身体上の障害を補うために交付される用具です.また修理も同様の手続きで行なえます.

クリニカル・ヒント

介助の方向と量

著者: 小村博

ページ範囲:P.420 - P.421

 非常に基本的な内容で恐縮であるが,障害をもつ者に対してその介護業務に携わる職種あるいは介護に当たる家族に対して,理学療法士はどのような指導をすればよいのかについて述べてみたい.

 近年,我が国でも高齢化社会が問題視され高齢化は障害化を招くとして,施設の整備や在宅サービスの充実が図られている.その施策の中でホームヘルパーの増員や介護福祉士の養成が急ピッチで進められている.そのカリキュラムの中で「リハビリテーションの基礎知識」などと称して理学療法士にも講師依頼が多いようである.また,私の勤務は重度身体障害者更生援護施設であり,介護福祉士の養成校から実習施設として学生を受け入れている.

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あなたのイラスト

著者: 小松清美

ページ範囲:P.369 - P.369

文献抄録

ページ範囲:P.424 - P.425

編集後記

著者: 鶴見隆正

ページ範囲:P.428 - P.428

 演題数が400題にも上ぼる第25回日本理学療法士学会抄録集の一つに目を通していくと,この四半世紀での理学療法の研究活動の大きな進歩を感じ,なかなか読みごたえがあります.理学療法士がこの学会に費やしたエネルギーと情熱は量りしれないほど膨大であり,それだけに4日後に迫った学会で熱のこもった討論と知識の交流が期待され,おおいに楽しみです.

 われわれは,乳幼児期,学齢期,思春期そして成人期へと成長していく中で,さまざまな社会的制度,社会生活を体験するように,脳性麻痺児をはじめとする障害児も同様な機会があって当然です.しかし現実には,解決すべき多くの課題が横たわっています.そこで本号では,千代丸氏,川村氏,山本氏,工藤氏,高橋氏の理学療法士五氏から「脳性麻痺児の発達過程と理学療法」に焦点を合わせて執筆していただきました.

基本情報

理学療法ジャーナル

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1359

印刷版ISSN 0915-0552

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