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NICU入院児の運動機能検査結果とその後に運動障害を呈した患児の検討
著者: 吉田ゆかり1 辻清張1 坂後恒久1 平谷美智夫1 若林正三郎2 足立壮一2 生田敬定2 福原君栄2 春木伸一2
所属機関: 1福井県小児療育センター 2福井県立病院小児科
ページ範囲:P.487 - P.491
文献購入ページに移動欧米では1970年代後半より未熟児,新生児に対する理学療法が行なわれており,その効果も報告されている1,2).
本邦でも,小児の理学療法が肢体不自由児施設だけでなく一般病院でも実施されることが多くなり,新生児室や新生児集中治療室(Neonatal Intensive Care Unit;NICU)への導入も積極的に行なわれるようになった.宮腰らは危険因子の高い未熟児に対し,NICU入院時より理学療法を実施した結果,修正月齢では正常範囲の運動発達を得たことを報告している3).また,江連らはNICUでの胸部理学療法の方法と効果について述べている4).しかし,新生児期より障害の有無やその予後を判断することは難しく,またどのような状態から理学療法の対象とするかなど不明が点も多い.
筆者らは,1986年9月より隣接の福井県立病院NICU入院児に対し理学療法を実施しており,退院後も当センターにて治療継続している.
本稿では,著者らが行なっているNICUにおける理学療法を紹介するとともに,過去2年間に運動機能検査を行なった児の中で,運動障害をきたす可能性が高いと判断し運動療法を施行した児と,実際に障害を残した児に関する運動所見を比較検討したので報告する.
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