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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル24巻8号

1990年08月発行

文献概要

特集 ハイリスク・体力消耗状態

ハイリスク・体力消耗状態のリハビリテーション・2―慶應義塾大学病院の場合

著者: 三和真人1

所属機関: 1慶応義塾大学病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.528 - P.529

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 Ⅰ.初めに

 最近,当院リハビリテーション科に他科から依頼されるハイリスク・体力消耗状態と考えられる患者は年々増加しており,リハビリテーションに占める割合が非常に高くなっている.リハビリテーションの対象は,急性期の脳血管障害や心筋梗塞などの救命を必要とする疾患で,関節拘縮や呼吸障害などのImpairmentレベルからDisabilityレベル範囲の障害をもっている.さらに,臓器癌や転移による脳腫瘍片麻痺,全身症状を呈する急性白血病や悪性リンパ腫など悪性腫瘍,各臓器不全を伴った膠原病,心疾患を伴った片麻痺などの予後のあまり良くない疾患が,最近多くみられるようになってきている.患者の高年齢化も加わることからもリハビリテーションの重要性が明かである.今回われわれが特にハイリスク患者に接することの多い一般集中治療室を取り上げると同時に,リハビリテーション訓練室でのリスク管理を中心に,現状と今後の課題について検討を行ないリハビリテーションの適応を考えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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