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プログレス
正常圧水頭症の治療
著者: 三倉剛1
所属機関: 1宮崎医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.549 - P.549
文献購入ページに移動 正常圧水頭症(Normal Pressure Hydrocephalus.以下NPH)は治療可能な痴呆を呈する疾患として有名であるが,その手術適応に関しては議論が多い.1964年,1965年にHakimおよびAdamsが痴呆・歩行障害・尿失禁を三主徴として脳室拡大はあるが髄液圧が正常で髄液短絡術が有効な疾患としてこの疾患を報告して以来,現在まで広く髄液短絡術が行なわれてきたが,それ以外の新しい発想に立った治療法は未だ開発されていない.それ故現在のNPHの治療の問題点は,NPHと診断される群の中から髄液短絡術が有効な群を捜し分けること,すなわち真の手術適応を決定することにある.
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