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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル25巻10号

1991年10月発行

文献概要

プログレス

大脳基底核臨床の進歩・3 Parkinson病の成因と治療の進歩

著者: 鈴木啓二1 吉田充男1

所属機関: 1自治医科大学神経内科

ページ範囲:P.709 - P.709

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 1.Parkinson病の成因

 1)ミトコンドリア異常説

 ミトコンドリア異常説の契機はParkinson症候群を起こすMPTPの発見である.MPTPは脳内でMPP+となり,黒質のドーパミン神経細胞に取り込まれ,ミトコンドリアの電子伝達系酵素複合体Ⅰを阻害してエネルギー産生を障害し,その結果,神経細胞死を起こすと考えられている.

 Parkinson病についても黒質の酵素複合体Ⅰの低下,酵素複合体Ⅰ抗体の染色性の低下,線条体の酵素複合体Ⅰサブユニットの部分欠損,更に線条体でのミトコンドリアDNAの4,977bpの欠失が報告されている.脳以外の骨格筋,血小板でもやはり酵素複合体Ⅰ活性が低下しているとの報告がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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