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特集Ⅱ ホームプログラム 私のホームプログラムのくふう,考えかた
脳卒中;家庭内の役割を模索し,それを果たすこと
著者: 宮森小春1
所属機関: 1七沢リハビリテーション病院脳血管センター
ページ範囲:P.758 - P.758
文献購入ページに移動 自宅退院を間近に控えた脳卒中患者さんから,「家に帰ってからどんな訓練をすれば良いでしょうか?」とよく質問を受ける.患者さん自ら質問をする場合は,ADL自立度は高く,入院生活中でも歩行距離を伸ばす努力や患側の管理を怠らない人が多い.よって,ことさらにホームプログラムを積極的に指導する必要は無い.必要があれば,当院作成の“脳卒中片麻痺の運動プログラムセレクトカード”なるマニュアルより,その患者さんに適したカードを利用する.独自で行なうホームプログラムは,入院中に病室や運動療法室で患者さんが行なっていた内容であり,十分点検された運動である.
しかし,このような患者さんの場合はむしろ,家庭内での具体的な役割を設定することがたいせつと考える.女性の場合は,家事動作を分解し,姿勢や動作をくふうすれば,部分的にでもその実行が可能となり,時間さえ保障すれば家事の一部でも役割として得ることができる.一方,男性の場合は,病前から家庭内労働が習慣化されていない人が多く,経験としては,巧みな両手動作や力仕事が主流であるケースがほとんどなので,頭を悩ます.例えば,「お父さんには庭の草むしりをよくやってもらった.またやってね.」と言われると,その患者さんの場合は,いすに腰かけた方がいいか,膝当てを作ってもらって片膝立位のほうがいいかと試みる.
しかし,このような患者さんの場合はむしろ,家庭内での具体的な役割を設定することがたいせつと考える.女性の場合は,家事動作を分解し,姿勢や動作をくふうすれば,部分的にでもその実行が可能となり,時間さえ保障すれば家事の一部でも役割として得ることができる.一方,男性の場合は,病前から家庭内労働が習慣化されていない人が多く,経験としては,巧みな両手動作や力仕事が主流であるケースがほとんどなので,頭を悩ます.例えば,「お父さんには庭の草むしりをよくやってもらった.またやってね.」と言われると,その患者さんの場合は,いすに腰かけた方がいいか,膝当てを作ってもらって片膝立位のほうがいいかと試みる.
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