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文献概要
プログレス
癌患者の痛みの治療
著者: 武田文和1
所属機関: 1埼玉県立がんセンター
ページ範囲:P.859 - P.859
文献購入ページに移動 1.癌患者の痛み
癌は無症状のことがあるが,進行するといろいろな症状を現す.なかでも痛みの多くは,いったん起こると治療しない限りいつまでも続く強い痛みである.末期では70%の患者に発生し,患者を眠らせず,食べさせず,死の恐怖を実感させ,患者の日々の生活を破壊してしまう.この痛みへの治療対策が不足しているため,救いようが無いと諦めていることが多いが,今では高率に除去できる治療法が用意されている.痛みを除去しても癌の進行状況の判定に支障は起こらない.患者は,よく眠れ,よく食べられ,よく考えられるようになり,明るい表情を取り戻す.適切な痛み治療無くして末期患者に対する医療は成立しない.
癌は無症状のことがあるが,進行するといろいろな症状を現す.なかでも痛みの多くは,いったん起こると治療しない限りいつまでも続く強い痛みである.末期では70%の患者に発生し,患者を眠らせず,食べさせず,死の恐怖を実感させ,患者の日々の生活を破壊してしまう.この痛みへの治療対策が不足しているため,救いようが無いと諦めていることが多いが,今では高率に除去できる治療法が用意されている.痛みを除去しても癌の進行状況の判定に支障は起こらない.患者は,よく眠れ,よく食べられ,よく考えられるようになり,明るい表情を取り戻す.適切な痛み治療無くして末期患者に対する医療は成立しない.
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