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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル25巻5号

1991年05月発行

文献概要

書評

『筋ジストロフィーはここまでわかった;厚生省研究班20年の歩み』―筋ジストロフィー症研究連絡協議会編

著者: 荒木淑郎1

所属機関: 1熊本大学第1内科

ページ範囲:P.346 - P.346

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 我が国初の大型な学際的プロジェクト

 1968年に発足した厚生省特別研究費補助金によるミオパチー研究班(班長:沖中重雄先生)は,我が国での初めての大型な学際的なプロジェクトであり,その班研究方式は,1973年に発足した特定疾患(難病)調査研究班の先駆的なモデルとなったことは周知のとおりである.

 また現在の筋ジストロフィー対策は,1963年3月に「親の会」(現在の日本筋ジストロフィー協会)が,時の厚生大臣および医務局長に陳情し,直ちに「進行性筋萎縮症対策要綱」が策定されたことにより始まったものである.これを受けて国は,筋ジストロフィー患者の入院中の療育費用を負担し,地区の国立療養所は大学機関と連携して患者を収容し,学齢期の患者に教育の機会を与え,積極的にリハビリテーションを行ない,世界でも類をみない包括的な医療が展開されたのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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