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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル25巻8号

1991年08月発行

文献概要

特集 重度障害児の理学療法

重度脳性麻痺児の母親指導―外来児の場合

著者: 新田通子1

所属機関: 1神奈川県立こども医療センター

ページ範囲:P.545 - P.548

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 Ⅰ.初めに

 当こども医療センターは1970年に開設され,こども病院(入院・外来)・肢体不自由児施設・重症心身障害児施設などから成る小児専門施設である.脳性麻痺児は,外来・重心に集中していた.しかし,近年,子ども病院の入院児にも脳障害児が多くなり,幼少化・重症化してきている.理学療法部門へ依頼される患児の年齢は0歳児が増加し,重度児も多い.こども病院には,保育機能は無く3歳前後になると患児は地域の“通園施設”に移り,そこで訓練と保育を受ける方法が取られている.

 当センターでは診療に紹介予約制を取り入れているが,リハビリテーション科を受診する患児は,外部からの紹介よりも,院内他科からの依頼が多い.

 4年前よりリハビリテーション科外来では初診時からリハビリテーション医,理学療法士,作業療法士の3人のチームで診察に当たっている.このとき3人のチームは母親を交えて話し合い,患児のセンターにおける訓練方法について,次の二つの内のいずれかを選択する.

 ①週1回の通院訓練を行なう

 ②母親や家族が家庭で子どものハンドリング(診察時に理学療法士・作業療法士が母親に指導する)を行ない,1~2か月後再度,リハビリテーション外来を受診させる

 ①,②いずれにおいても「母親指導」が行なわれるが,以下,主として①における母親指導について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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