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特集 痴呆と理学療法
痴呆の評価と治療
著者: 井上修1
所属機関: 1大阪警察病院神経科精神科
ページ範囲:P.594 - P.600
文献購入ページに移動 Ⅰ.初めに
長寿国といえば北欧と連想したのは,そう古いことではない.ところが,今や我が国は短期間のうちに世界一の長寿国になってしまった.この人口構成の高齢化は,いろいろな問題を浮き彫りにしてきている.なかでも,老年期に起こる痴呆は,その頻度から言っても,対応の難しさからしても,高齢化社会のもっとも重大なことの一つであり,各分野で取り上げられ,研究され,認識を深める努力が為されている.このたび理学療法の専門誌である本誌でも,このような痴呆についての特集が組まれたのはたいへん意義深いことである.
脳に由来する運動機能の障害をもつ患者は,同時に脳の器質的障害によって生じる痴呆を併せもつことが多いだけに,その治療に携わる者は,痴呆についての正確な把握が必要であることは言うに及ばない.
ここでは,痴呆の意味から治療まで,その一般的な事柄を概説する.
長寿国といえば北欧と連想したのは,そう古いことではない.ところが,今や我が国は短期間のうちに世界一の長寿国になってしまった.この人口構成の高齢化は,いろいろな問題を浮き彫りにしてきている.なかでも,老年期に起こる痴呆は,その頻度から言っても,対応の難しさからしても,高齢化社会のもっとも重大なことの一つであり,各分野で取り上げられ,研究され,認識を深める努力が為されている.このたび理学療法の専門誌である本誌でも,このような痴呆についての特集が組まれたのはたいへん意義深いことである.
脳に由来する運動機能の障害をもつ患者は,同時に脳の器質的障害によって生じる痴呆を併せもつことが多いだけに,その治療に携わる者は,痴呆についての正確な把握が必要であることは言うに及ばない.
ここでは,痴呆の意味から治療まで,その一般的な事柄を概説する.
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