理学療法ジャーナル26巻1号

1992年01月発行

特集 脳卒中

脳卒中患者の外泊訓練について

著者： 沢志津枝¹ 松ケ谷洋子¹ 深水清¹ 大島美生¹ 池田雄三¹ 木塚啓子¹

所属機関： ¹耳原鳳病院理学診療科

ページ範囲：P.27 - P.32

　Ⅰ．初めに

　脳血管障害により障害をもった患者が，退院後の生活を安定して送るためには，①患者の能力，②家族の介護能力，③家屋構造などの互いに関連し合う条件を十分に把握し，退院後の生活の設定を入院中に行なうことが必要である．当院においては，自宅退院へのアプローチの最終的な評価として試験外泊を位置付けて取り組んでいる．

　以下に，当院における試験外泊のシステムを紹介し，その目的と条件について事例を含めて報告したい．