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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル26巻10号

1992年10月発行

文献概要

印象に残った症例

横隔膜ペーシングを施行した高位頸髄損傷患者の一例

著者: 倉島信作1

所属機関: 1水原郷病院理学診療科

ページ範囲:P.723 - P.725

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 Ⅰ.初めに

 交通事故による死亡記事が毎日のように新聞に掲載されている.中には病院に搬入されてから死亡する例も多いと思われる.しかし医学の進歩,特に救急医療の進歩,人工呼吸器の普及に伴い,交通事故に逢った人々が救命されることも多くなった.だが,せっかく救命できても高位頸髄損傷患者とりわけ横隔膜麻痺が有る場合,永続的に人工呼吸器の装着を強いられる1)か,短時間の離脱のみで,患者のADLあるいはQOLにおいて,きわめて大きな問題となっていた.

 今回,当院で約10年間人工呼吸器に依存しながら生命維持を行なってきた交通事故による高位頸髄損傷患者が,横隔膜ペーシングの植込術を行ない2,3),昼間はほぼ完全に人工呼吸器から離脱でき,かつ家庭復帰したので理学療法士としてのかかわりから報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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