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特集 ADLとQOL
理学療法士からみたQOLの評価
著者: 隆島研吾1
所属機関: 1横浜市立市民病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.754 - P.758
文献購入ページに移動 Ⅰ.初めに
「理学療法士からみたQOL(Quality Of Life)の評価」が私に与えられたテーマであるが,評価を行なうためには「QOLとは何か」をまずはっきりさせる必要がある.しかし,その実態は複雑であり,個人レベルの思想・価値観およびそれぞれの立場や関心をもつ領域の違いなどによってその理解は異なる1,2).
このような状況の中で,QOLを一つの概念でとらえ,QOLそのものを何らかの画一的な評価方法で評価するというのはむしろ危険であり,QOLの本質から外れる可能性のほうが大きいと言わざるをえないであろう.
とはいえ,われわれ理学療法士を含むリハビリテーション医療の分野でも近年「リハビリテーションの目標はQOLの向上にある」3)とする考えかたが主流になりつつあるのも事実で,われわれが今後の臨床活動を進めていく上でも,何らかの方向性をもつことは重要である.しかし,筆者がこれに関して精通しているわけでもなく,大上段に構えることは不可能である.
そこで今回は,種々の報告を概観し「QOL向上のための理学療法評価」を探ることを目的としたい.
「理学療法士からみたQOL(Quality Of Life)の評価」が私に与えられたテーマであるが,評価を行なうためには「QOLとは何か」をまずはっきりさせる必要がある.しかし,その実態は複雑であり,個人レベルの思想・価値観およびそれぞれの立場や関心をもつ領域の違いなどによってその理解は異なる1,2).
このような状況の中で,QOLを一つの概念でとらえ,QOLそのものを何らかの画一的な評価方法で評価するというのはむしろ危険であり,QOLの本質から外れる可能性のほうが大きいと言わざるをえないであろう.
とはいえ,われわれ理学療法士を含むリハビリテーション医療の分野でも近年「リハビリテーションの目標はQOLの向上にある」3)とする考えかたが主流になりつつあるのも事実で,われわれが今後の臨床活動を進めていく上でも,何らかの方向性をもつことは重要である.しかし,筆者がこれに関して精通しているわけでもなく,大上段に構えることは不可能である.
そこで今回は,種々の報告を概観し「QOL向上のための理学療法評価」を探ることを目的としたい.
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