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講座 障害者・高齢者のための住宅・6
在宅障害者・高齢者のための住宅関連福祉機器
著者: 川島康子1 高取利子1 吉原裕美子1 福屋靖子2
所属機関: 1立川相互病院リハビリテーション室 2筑波大学心身障害学系
ページ範囲:P.847 - P.857
文献購入ページに移動在宅の障害者・高齢者が,より自立した安全な生活を送るためには,住宅の増改築や,その住宅に関連した生活機器の選定・導入は不可決であり,理学療法士による生活環境の評価・指導訓練の必要性が年々高まってきている1).
我が国における住生活環境も近年多様化の傾向がみられ,生活の洋式化にも抵抗が少なくなってきている.一般市民が容易に入手できる福祉機器と言われているものの種類も増し,それに伴い必ずしも適切ではない機器の入手がなされてしまっているケースも増加し,新たな問題を生み出している.
これは,福祉機器の評価・選定技術の未開発によるもので,理学療法士として今後,取り組むべき重要な課題となろう.
住宅関連福祉機器(以下,機器と略.)は,「impairementレベルの最大の改善を目指しながら限界のある状態で,disabilityレベルにおいて最大能力を獲得するために」1)活用されるもので,障害者や高齢者がより自立し,安全な生活を送るために不可欠なものである.
この小論では,理学療法士が多くかかわる手すり,ベッド,便器,浴槽,シャワーチェアー,いすなどの姿勢保持・起居・移動動作に直接的に関連のある機器に焦点を絞り,まとめてみたい.
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