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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル26巻3号

1992年03月発行

文献概要

プログレス

リハビリテーション前後の食物療法

著者: 奥山治美1

所属機関: 1名古屋市立大学薬学部

ページ範囲:P.191 - P.191

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 1.初めに

 成人でリハビリテーションを受けている場合,事故などを除くとその原因としては脳卒中,痴呆症,リウマチなどが頭に浮かぶ.治療後のリハビリテーションで機能回復を図っていても,病気が進行したり再発すると,折角の療法の努力が実り少ないものとなる.何よりも病気の進行と再発をくい止めなければならない.

 これら慢性疾患は食物の油の成分の影響を強く受けて発症する.そこで再発を防ぎ,治療効果を高めるためには,食物の油に注目する必要がある.

 従来の慢性患者予防の油の選択は,「動物性脂肪(S)の摂取を抑え,リノール酸の多い植物油(P)をふやすこと,すなわちP/S比を上げること」であった.ところがこの栄養指針には落とし穴があり,現在では逆にリノール酸の多い植物油やその油を使った食品の摂取をできるだけ減らすことが,慢性疾患予防の基本であることがわかってきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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