文献詳細
文献概要
印象に残った症例
6年ぶりに歩行を再獲得した慢性関節リウマチ患者の理学療法を通して
著者: 長谷川恵子1 宇川康二1
所属機関: 1筑波大学附属病院理学療法部
ページ範囲:P.329 - P.333
文献購入ページに移動 Ⅰ.初めに
慢性関節リウマチ(以下,RAと略)は,進行性の慢性炎症性疾患であり,関節破壊が進行し,歩行困難,時には歩行不能に陥ることがある.しかし,人工関節置換術などにより再び歩行が可能となる症例も少なくない1).
今回,両膝関節,股関節屈曲拘縮のため約6年間歩行不能であったRA患者のリハビリテーションを,手術前から自宅退院に至るまでの約6か月半経験することができた.この過程において,それらの関節の関節可動域(以下,ROMと略.)や膝関節伸筋群筋力の改善および患者が歩行獲得できたことに対し驚きと感激を得たのみならず,患者の人間性や患者との関係を含むリハビリテーションの進めかたについて考えさせられたことも多く,印象に残る症例であったのでここに報告する.
慢性関節リウマチ(以下,RAと略)は,進行性の慢性炎症性疾患であり,関節破壊が進行し,歩行困難,時には歩行不能に陥ることがある.しかし,人工関節置換術などにより再び歩行が可能となる症例も少なくない1).
今回,両膝関節,股関節屈曲拘縮のため約6年間歩行不能であったRA患者のリハビリテーションを,手術前から自宅退院に至るまでの約6か月半経験することができた.この過程において,それらの関節の関節可動域(以下,ROMと略.)や膝関節伸筋群筋力の改善および患者が歩行獲得できたことに対し驚きと感激を得たのみならず,患者の人間性や患者との関係を含むリハビリテーションの進めかたについて考えさせられたことも多く,印象に残る症例であったのでここに報告する.
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