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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル26巻6号

1992年06月発行

印象に残った症例

自宅退院ができなかった重度脳血管障害患者の一例―発症当初からの患者―家族のかかわりを通して

著者: 小林浩1 芥川知己1 杉山信子1 大曽根賢一1 萩谷俊英1

所属機関: 1筑波メディカルセンター病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.399 - P.403

文献概要

 Ⅰ.初めに1-4)

 脳血管障害(以下,CVAと略.)患者に対する早期からのリハビリテーションの必要性は,周知のことと思われる.発症後直ちに病院に運ばれ治療が施され,症状安定とともにリスク管理を行ないながら,可及的速やかに,リハビリテーションを開始することは,廃用症候群を最小限に抑えることができ,その後のADLに大きくかかわってくると思われる.しかしながら,CVA患者の病態は多岐に渡り,改善に長期間を要するのが現状である.

 当院は,救命救急センター併設型の救急病院ではあるが,早期リハビリテーション,早期退院を目標に限られたベッド数の中で治療・リハビリテーションを実施している.そのためには日々変化する患者の症状に合わせて,積極的なリハビリテーションアプローチを行ない同時に患者家族や家屋の状況を的確に評価しなければならない.

 本稿では,当院脳神経外科入院患者のリハビリテーションのかかわりかたを紹介し,また症例を通して当院急性期リハビリテーションにおける問題点,反省点について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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