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プログレス
癌免疫療法の進歩・2 癌に対する特異的免疫療法としてのCTL療法
著者: 藤本重義1
所属機関: 1高知医科大学免疫学教室
ページ範囲:P.551 - P.551
文献購入ページに移動 われわれは,癌の特異的免疫療法の確立を目的とした実験から,抑制性細胞の活性化の強い担癌生体内で腫瘍の退縮に働くCTLの活性化を行なうのは非常に困難であることを明らかにした.そこで,担癌生体の免疫抑制活性の強い環境からリンパ球を取り出し,抑制の無いin vitroの環境で,同一腫瘍細胞で刺激培養すると,腫瘍細胞を特異的に破壊するCTLがよく活性化され,このCTL源を同一腫瘍細胞が増殖している担癌同系マウスの静脈内に受身移入することを繰り返すことにより,発育している腫瘍細胞の増殖を抑制し,腫瘍組織を完全に退縮させることに成功し,この治療法をCTL療法と名付けた.
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