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文献概要
特集 福祉機器
5.コミュニケーションエイド
著者: 相良二朗1
所属機関: 1兵庫県立総合リハビリテーションセンター生活科学課
ページ範囲:P.607 - P.610
文献購入ページに移動 Ⅰ.はじめに
コミュニケーションはきわめて基本的で重要な生活行為である.自らの意志を第三者に伝えることができない状況は深刻な欲求不満を作りだすだけでなく,リハビリテーションや教育を進める上での大きな阻害因子となる.コミュニケーションエイドは,意志表現や意志伝達が身体機能上困難あるいは不可能な人に対して,その機能を補填または代行する,あるいは残存している機能を利用する行為に置き換えるものである1).視覚障害者や聴覚障害者では,相手側の意志を受け取るために残存している感覚器官(入力系)を利用したコミュニケーションがくふうされるが,肢体障害者では意志の送出が第一の問題となり,文字,音声言語,シンボルなどが用いられる.
ここでは,特集の性格上肢体障害者用コミュニケーションエイドに限定し,電話機などのテレコミュニケーションやコンピューターネットワークなどについては扱わない.さらに,すでに市販されているものや市販化が近いものを取り上げ,現場で適用を考える際の情報の提供に主眼を置く.研究動向に関しては関連文献を参照願いたい.
コミュニケーションはきわめて基本的で重要な生活行為である.自らの意志を第三者に伝えることができない状況は深刻な欲求不満を作りだすだけでなく,リハビリテーションや教育を進める上での大きな阻害因子となる.コミュニケーションエイドは,意志表現や意志伝達が身体機能上困難あるいは不可能な人に対して,その機能を補填または代行する,あるいは残存している機能を利用する行為に置き換えるものである1).視覚障害者や聴覚障害者では,相手側の意志を受け取るために残存している感覚器官(入力系)を利用したコミュニケーションがくふうされるが,肢体障害者では意志の送出が第一の問題となり,文字,音声言語,シンボルなどが用いられる.
ここでは,特集の性格上肢体障害者用コミュニケーションエイドに限定し,電話機などのテレコミュニケーションやコンピューターネットワークなどについては扱わない.さらに,すでに市販されているものや市販化が近いものを取り上げ,現場で適用を考える際の情報の提供に主眼を置く.研究動向に関しては関連文献を参照願いたい.
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