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特集 福祉機器
6.福祉機器提供システムと情報システム―1.横浜市総合リハビリテーションセンターにおけるリハビリテーション工学臨床サービス;福祉機器提供システムの―形態として
著者: 田中理1
所属機関: 1横浜市総合リハビリテーションセンターリハビリテーション工学研究室
ページ範囲:P.611 - P.614
文献購入ページに移動 Ⅰ.初めに
障害者の自立を支援し,自立生活を促進する上で,また在宅で障害者を介護する介護者の介助量を軽減し,在宅生活を促進する上で,その物的支援手段として機器の果たす役割は大きい.一般に,このような機器は福祉機器と呼ばれるが,機器が生活の中で有効に活用できるように指導するためには,リハビリテーションサービスの提供者に,機器に関する適切な処方と指導が行なえる臨床サービス技術が備わっていることが必要である.
福祉機器の提供に当たってもっとも重要なことは,対象となる機器の情報を障害者やその家族に的確に伝達し,身体機能のみならず生活環境までを含めた幅広い適合性を正確に評価するとともに,その結果に基づいて機器を選定し,導入を決定することである.
当センターでは福祉機器提供サービスを一連のリハビリテーション・サービス・プロセスの中に位置付け,個々の障害者のニーズに合わせて機器を選定,提供するリハビリテーション工学臨床サービス(Rehabilitation Engineering Clinical Service,以下RECSと略.)を1989年4月より開始した.RECSは,当センターの地域在宅リハビリテーション・サービス事業(以下,在宅リハ・サービスと略.)と密接に連携しており,横浜市地域リハビリテーションシステム(以下,地域リハ・システムと略.)の中で有機的に実施されるサービスでもある1).
RECSが当センターで実施できた背景には,技術面でリハビリテーション工学技師,リハビリテーション医師を中心としたチームアプローチができる体制があったこと,地域サービス室を中心として在宅リハビリテーションチームによる生活場面での機器の使用に関する指導体制があったことに加えて,新たに,市の事業として正式に予算化されたことが重要視される.
RECSは工学サイドからのリハビリテーション・フィールドへのかかわりかたを示す一つの方式例ではあるが,まだ実験的,かつ発展的であり,横浜市の医療・保健・福祉サービスの中に定着しつつある様相をみせてはいるが,その価値を大局的に検証できる段階ではない.以下に,RECSの概要と3年間の流れを概説する.
障害者の自立を支援し,自立生活を促進する上で,また在宅で障害者を介護する介護者の介助量を軽減し,在宅生活を促進する上で,その物的支援手段として機器の果たす役割は大きい.一般に,このような機器は福祉機器と呼ばれるが,機器が生活の中で有効に活用できるように指導するためには,リハビリテーションサービスの提供者に,機器に関する適切な処方と指導が行なえる臨床サービス技術が備わっていることが必要である.
福祉機器の提供に当たってもっとも重要なことは,対象となる機器の情報を障害者やその家族に的確に伝達し,身体機能のみならず生活環境までを含めた幅広い適合性を正確に評価するとともに,その結果に基づいて機器を選定し,導入を決定することである.
当センターでは福祉機器提供サービスを一連のリハビリテーション・サービス・プロセスの中に位置付け,個々の障害者のニーズに合わせて機器を選定,提供するリハビリテーション工学臨床サービス(Rehabilitation Engineering Clinical Service,以下RECSと略.)を1989年4月より開始した.RECSは,当センターの地域在宅リハビリテーション・サービス事業(以下,在宅リハ・サービスと略.)と密接に連携しており,横浜市地域リハビリテーションシステム(以下,地域リハ・システムと略.)の中で有機的に実施されるサービスでもある1).
RECSが当センターで実施できた背景には,技術面でリハビリテーション工学技師,リハビリテーション医師を中心としたチームアプローチができる体制があったこと,地域サービス室を中心として在宅リハビリテーションチームによる生活場面での機器の使用に関する指導体制があったことに加えて,新たに,市の事業として正式に予算化されたことが重要視される.
RECSは工学サイドからのリハビリテーション・フィールドへのかかわりかたを示す一つの方式例ではあるが,まだ実験的,かつ発展的であり,横浜市の医療・保健・福祉サービスの中に定着しつつある様相をみせてはいるが,その価値を大局的に検証できる段階ではない.以下に,RECSの概要と3年間の流れを概説する.
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