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特集 呼吸機能障害の理学療法
喘息患者に対する理学療法―運動浴の長期経過観察から
著者: 町田泉1 倉林均2 白倉卓夫2
所属機関: 1群馬大学医学部附属病院草津分院リハビリテーション部 2群馬大学医学部附属病院草津分院内科
ページ範囲:P.686 - P.689
文献購入ページに移動慢性閉塞性呼吸器疾患,そのうち特に気管支喘息はステロイドをはじめとする各種薬物治療の進歩にも拘らず,病態,治療面でなお課題の多い慢性,難治性疾患である.今日,喘息治療における,特にステロイド剤をはじめとする各種薬物の依存性は臨床上つねに問題となるが,そのための補助手段としての転地療法は古くから積極的に試みられてきている.
ところで小児において運動負荷で起こりやすい運動負荷喘息は,水泳では起こりにくいことが知られており,喘息児の運動療法として水泳の意義が特に小児では注目されている1).谷崎ら2,3)はステロイド依存性重症例を含む成人喘息患者の水泳療法がきわめて有効なことをすでに多数例の検討成績で指摘している.われわれも草津温泉(含硫化水素,明礬緑礬泉.pH2.2)を用いた運動浴を成人喘息患者に長期間にわたり行なって,自覚症状や換気機能の改善をみており,ここでその長期観察成績を報告し,併せて若干の考察を加えてみたい.
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