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講座 物理療法・4
寒冷療法
著者: 濱出茂治1
所属機関: 1金沢大学医療技術短期大学部理学療法学科
ページ範囲:P.697 - P.700
文献購入ページに移動 Ⅰ初めに
寒冷療法は外傷やスポーツ損傷における急性期の損傷や炎症の防止,片麻痺患者における痙性の抑制などを目的として広く用いられている物理療法の一手段である.治療材料は氷,冷水などが主体であり,近年,新しく低温人工空気による冷却治療装置が開発され,極低温療法として臨床適用されているが,必ずしも充分に普及するところまでは到っていない.
寒冷療法の基礎および臨床効果についてはこれまで諸家1~4)により多くの報告が為されてきたが,実際の治療場面ではその成果が充分な指針として役だっているとは必ずしも言えないのが現状であろう.
そこで,本稿では寒冷療法自体が抱える問題を幾つか提起して,寒冷療法の在り方について検討してみたい.
寒冷療法は外傷やスポーツ損傷における急性期の損傷や炎症の防止,片麻痺患者における痙性の抑制などを目的として広く用いられている物理療法の一手段である.治療材料は氷,冷水などが主体であり,近年,新しく低温人工空気による冷却治療装置が開発され,極低温療法として臨床適用されているが,必ずしも充分に普及するところまでは到っていない.
寒冷療法の基礎および臨床効果についてはこれまで諸家1~4)により多くの報告が為されてきたが,実際の治療場面ではその成果が充分な指針として役だっているとは必ずしも言えないのが現状であろう.
そこで,本稿では寒冷療法自体が抱える問題を幾つか提起して,寒冷療法の在り方について検討してみたい.
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