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特集 障害者と生活指導
脳性麻痺児の生活指導―食事と排便を中心に
著者: 長谷川弘一1
所属機関: 1秋田県太平療育園医療科訓練
ページ範囲:P.174 - P.176
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脳性麻痺児の日常生活上の問題点は,非常に多くまた複雑である.障害の程度,部位,年齢など脳性麻痺児個人の要因だけではなく,家族の関わりや社会環境などによっても左右されることが多い.数多い問題の中でも,家族の訴えの多いものは食事と排便に関することである.どちらも子どもの全身的管理の上で必要なものであると同時に,生命維持の役目を有する重要な要素でもある.またこの二つは一方の問題が他方へも影響を与えやすく,セラピストが対応する場合には切り離して考えられない項目でもある.これらを改善することにより,脳性麻痺児が日常生活において経験できる快感は多くなり,ストレスの軽減による精神的安定化も図られると思われる.
本稿ではこの密接な関係にある二点について脳性麻痺児の有する問題点とその改善方法とを述べ,実際に指導を行なった一症例について併せて報告し,脳性麻痺児の生活指導をまとめてみる.
脳性麻痺児の日常生活上の問題点は,非常に多くまた複雑である.障害の程度,部位,年齢など脳性麻痺児個人の要因だけではなく,家族の関わりや社会環境などによっても左右されることが多い.数多い問題の中でも,家族の訴えの多いものは食事と排便に関することである.どちらも子どもの全身的管理の上で必要なものであると同時に,生命維持の役目を有する重要な要素でもある.またこの二つは一方の問題が他方へも影響を与えやすく,セラピストが対応する場合には切り離して考えられない項目でもある.これらを改善することにより,脳性麻痺児が日常生活において経験できる快感は多くなり,ストレスの軽減による精神的安定化も図られると思われる.
本稿ではこの密接な関係にある二点について脳性麻痺児の有する問題点とその改善方法とを述べ,実際に指導を行なった一症例について併せて報告し,脳性麻痺児の生活指導をまとめてみる.
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