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プログレス
保健・医療の行動科学
著者: 中川米造1
所属機関: 1大阪大学
ページ範囲:P.183 - P.183
文献購入ページに移動 医療の範囲がひろがり,保健の場面にまでかかわるようになってくると,これまでのように,医療とはただ医療者がすることがすべてであるというわけにはいかなくなる.リハビリテイションについても,セラピストが命令し,患者がそれに従うという単純な図式では対応できないであろう.まして予防だとか,健康な習慣をつけさせるためには,講演会をひらいて,難しい医学用語を混えて,病気の怖い結末を強調することでは,うまくいくことは少ない.たとえ,うまくいったとしても,人間の行動を統御することは倫理上問題が生ずるおそれがある.事実,行動科学についても,アメリカでは医療におけると同様に倫理規定がつくられている.
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