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1ページ講座 リハビリテーション機器の紹介・5
車いす・1
著者: 望月彬也1
所属機関: 1東京都社会福祉総合センター
ページ範囲:P.330 - P.330
文献購入ページに移動 1.日本家屋と車いす
4人に1人が65歳以上という超高齢社会が目前に迫まっている.在宅療養者も80歳を超える後期高齢者が増加しており,生活意欲は低下していることが多く,ADLの自立範囲も限られている.特に下肢の機能低下から家庭内で車いすを使う例も増加している.しかし,日本建築は桂離宮などに代表されるように屋内には数多くの段差があり,床も畳,板の間などいろいろである.それらは建物のアクセントになっており,日本独自の文化様式を創出してきた.しかし,車いすを屋内で使う場合,それらが大きな障壁となり建物内を自由に移動することが不可能なことが多い.また,建築は人の寸法を基準に作られていて,車いすの利用は普通考えられてはいないので廊下などが直角に曲がっていると,そこを通過するのは困難である.しかし,家庭での車いすの利用は高齢化とともに,ますます増加してくるものと思われる.
現在,屋内で主として使われているものは屋外でのそれと同じものがほとんどである.しかし,屋内,外では使用環境,使用パターンなどがまったく異なるので形状や性能は本来別ものであるべきであろう.屋内を段差や畳の少ない平坦な板の間に変えるのもよいが,現状に適した車いすの開発も必要であろう.
4人に1人が65歳以上という超高齢社会が目前に迫まっている.在宅療養者も80歳を超える後期高齢者が増加しており,生活意欲は低下していることが多く,ADLの自立範囲も限られている.特に下肢の機能低下から家庭内で車いすを使う例も増加している.しかし,日本建築は桂離宮などに代表されるように屋内には数多くの段差があり,床も畳,板の間などいろいろである.それらは建物のアクセントになっており,日本独自の文化様式を創出してきた.しかし,車いすを屋内で使う場合,それらが大きな障壁となり建物内を自由に移動することが不可能なことが多い.また,建築は人の寸法を基準に作られていて,車いすの利用は普通考えられてはいないので廊下などが直角に曲がっていると,そこを通過するのは困難である.しかし,家庭での車いすの利用は高齢化とともに,ますます増加してくるものと思われる.
現在,屋内で主として使われているものは屋外でのそれと同じものがほとんどである.しかし,屋内,外では使用環境,使用パターンなどがまったく異なるので形状や性能は本来別ものであるべきであろう.屋内を段差や畳の少ない平坦な板の間に変えるのもよいが,現状に適した車いすの開発も必要であろう.
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