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特集 小児の理学療法
通所センターにおける小児のグループ活動―理学療法士の立場から
著者: 芝田利生1
所属機関: 1心身障害児総合医療療育センター
ページ範囲:P.387 - P.392
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本稿では当センター通園部門の取り組みの紹介を通し,通園センターでの小児グループ活動における理学療法士の役割を検討する.
近年,全国的な出生率の低下により子どもが減少し,都心部では小学校の統廃合まで行なわれる状況である.しかし,脳性麻痺の発生率は増加傾向にあり1),障害の程度は軽度と重度の“二分極化現象”が生じている.一方,一般幼稚園・保育園での障害児の受け入れも増加し,肢体不自由児通園施設では対象児の重度化が進んでいる.このため通園施設での保育場面では,対応の変更を迫られており,保育場面に理学療法士・作業療法士をはじめとする多職種の参加が求められている.ところが,理学療法は多くの場合個別的指導であるため,理学療法士にとってグループ活動での効果的な活動に対する大きな課題がある.
当センターにおいてグループ活動としては,入所重症心身障害児・者の作業療法グループや理学療法士のプール活動,病棟職員による入所児・者のグループワークなどがある.また,特に通園部門での保育活動では多職種によるグループ活動を行なつている.今回,この通園部門での取り組みについて理学療法士の立場から紹介する.
本稿では当センター通園部門の取り組みの紹介を通し,通園センターでの小児グループ活動における理学療法士の役割を検討する.
近年,全国的な出生率の低下により子どもが減少し,都心部では小学校の統廃合まで行なわれる状況である.しかし,脳性麻痺の発生率は増加傾向にあり1),障害の程度は軽度と重度の“二分極化現象”が生じている.一方,一般幼稚園・保育園での障害児の受け入れも増加し,肢体不自由児通園施設では対象児の重度化が進んでいる.このため通園施設での保育場面では,対応の変更を迫られており,保育場面に理学療法士・作業療法士をはじめとする多職種の参加が求められている.ところが,理学療法は多くの場合個別的指導であるため,理学療法士にとってグループ活動での効果的な活動に対する大きな課題がある.
当センターにおいてグループ活動としては,入所重症心身障害児・者の作業療法グループや理学療法士のプール活動,病棟職員による入所児・者のグループワークなどがある.また,特に通園部門での保育活動では多職種によるグループ活動を行なつている.今回,この通園部門での取り組みについて理学療法士の立場から紹介する.
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