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特集 精神障害と理学療法
自殺企図による手関節部損傷の理学療法―理学療法施行時の注意点
著者: 田中隆司1 永田昌美1
所属機関: 1西宮協立脳神経外科病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.445 - P.449
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理学療法を行なう際,自殺企図という特殊な受傷過程から機能障害に陥った症例に接することは決して稀ではない.
自殺企図の中にはいわゆる狂言自殺から精神分裂病の病的体験に支配されたものもあり,その判断および患者への対応は容易ではない.自殺企図の手段としては飛び降り,薬物中毒などさまざまあるが自らの手関節部を切るwrist cuttingは,1960年代から1970年代の欧米で多発して注目されるようになり,我が国でも西園ら1)により本症の増加が指摘されている.われわれは自刃行為による手関節部損傷の症例と事故による症例との理学療法に携わることにより,患者に対する心理面での対応の重要性を認識した.まず手関節部損傷の一般的理学療法とわれわれが行なっている実際のプログラムについて述べ,症例数は少ないが,過去の報告と比較検討し理学療法時の注意点について述べる.
理学療法を行なう際,自殺企図という特殊な受傷過程から機能障害に陥った症例に接することは決して稀ではない.
自殺企図の中にはいわゆる狂言自殺から精神分裂病の病的体験に支配されたものもあり,その判断および患者への対応は容易ではない.自殺企図の手段としては飛び降り,薬物中毒などさまざまあるが自らの手関節部を切るwrist cuttingは,1960年代から1970年代の欧米で多発して注目されるようになり,我が国でも西園ら1)により本症の増加が指摘されている.われわれは自刃行為による手関節部損傷の症例と事故による症例との理学療法に携わることにより,患者に対する心理面での対応の重要性を認識した.まず手関節部損傷の一般的理学療法とわれわれが行なっている実際のプログラムについて述べ,症例数は少ないが,過去の報告と比較検討し理学療法時の注意点について述べる.
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