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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル28巻1号

1994年01月発行

文献概要

とびら

今,思うこと

著者: 山川邦子1

所属機関: 1北療育医療センター

ページ範囲:P.3 - P.3

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 昨年の2月に,初めて入院,手術という経験をした.今までにも,出産のための入院の経験はあった.しかし,今回の入院は,悪性腫瘍の疑いでの手術目的の入院であった.入院後,1週間,検査づけにされた.同室者が簡単な検査で手術になるのに比べ,シンチグラムその他検査も多く,不安が徐々に募った.手術直前のムンテラ時に,医師に“悪性の場合には,ぜび知らせてほしい”と告知をお願いした.幸い良性で再び健康体で仕事に復帰している.このとき,なぜ告知を望んだかと,今再び考えると,“家族との生活をどうしようか?”“これからの人生をどうしようか?”ということが第一であったと思う.当時は現実的に,経済的なことも頭を占めていたのであるが.

 仕事に復帰し,改めて療育の場にある理学療法士としての自分を振り返るとき,子どもに,家族に対し,はたして予後の説明(告知)を充分に行ない,将来設計に手を貸しているのだろうかと強く自省している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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