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特集 理学療法研究の取り組み
理学療法教育における研究課題の意義
著者: 吉元洋一1 山口尚美1
所属機関: 1鹿児島大学医療技術短期大学部理学療法学科
ページ範囲:P.20 - P.24
文献購入ページに移動近年,理学療法教育機関(以下,養成校と略)において学生に研究課題を課すところがふえ,その論文集の発行まで行なうようになっている.多くの養成校が三年制教育であることを考えると,その期間に研究課題を課すことは学生にとって大きな負担になっている.しかし,すべての教育の基本目標は,それぞれの領域における問題解決能力を育成することであり1),当然このことは理学療法教育にも当てはまる.
日本理学療法士協会の1981年におけるアンケート調査(回収率48.0%,結果未発表)では,58%の養成校で卒業研究を課している2).この当時養成校は26校であり,本年度(1993年)では59校と倍増し,そのうち2校が四年制大学の教育課程である.
今回このような養成校の増加を鑑み,卒業研究の実態と意義について調査する目的で,全国の養成校59校に質問紙郵送法によるアンケート調査を実施した.アンケート回収率は84.7%(50校)である.
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