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特集 脊髄損傷者の社会参加とQOLの向上
脊髄損傷者の社会参加と理学療法―イギリスの場合
著者: 新藤信子
所属機関:
ページ範囲:P.656 - P.660
文献購入ページに移動 Ⅰ.障害者と意識されていない脊髄損傷者
私が初めてイギリスの脊髄損傷者に接したのは1966年の7月,厚生省から派遣され,Stoke Mandeville病院で脊髄損傷患者のスペシャリストの資格を得るための講習を受けに留学したときだった.1967年11月,講習会終了後帰国し,日本の国立箱根療養所で1年半日本の脊髄損傷患者のリハビリテーションに携わった後,再度渡英し,それからかれこれ4分の1世紀にわたって彼らの理学療法士として,あるいは友だち,同僚,隣人として,また彼らを私の師として接してきた.したがって,私は彼らを“障害者”として意識しなくなってから久しくなる.
今回,表題のような原稿の依頼で「イギリスの脊髄損傷者の社会参加,就労状況」についての資料は無いものかといろいろ調べてみたが,どこにもそれに関する統計も,研究も無いことがわかった.やっと得た情報は,“10年ほど前にどこかの国のドクターが作った統計があったが,それはホステルにいる患者をも就労していることにしているでたらめなものだった.”ということだった.
私が初めてイギリスの脊髄損傷者に接したのは1966年の7月,厚生省から派遣され,Stoke Mandeville病院で脊髄損傷患者のスペシャリストの資格を得るための講習を受けに留学したときだった.1967年11月,講習会終了後帰国し,日本の国立箱根療養所で1年半日本の脊髄損傷患者のリハビリテーションに携わった後,再度渡英し,それからかれこれ4分の1世紀にわたって彼らの理学療法士として,あるいは友だち,同僚,隣人として,また彼らを私の師として接してきた.したがって,私は彼らを“障害者”として意識しなくなってから久しくなる.
今回,表題のような原稿の依頼で「イギリスの脊髄損傷者の社会参加,就労状況」についての資料は無いものかといろいろ調べてみたが,どこにもそれに関する統計も,研究も無いことがわかった.やっと得た情報は,“10年ほど前にどこかの国のドクターが作った統計があったが,それはホステルにいる患者をも就労していることにしているでたらめなものだった.”ということだった.
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