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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル28巻10号

1994年10月発行

文献概要

特集 脊髄損傷者の社会参加とQOLの向上

脊髄損傷者の社会参加と理学療法―我が国の場合

著者: 髙橋寛1 大川裕行2 指宿立1

所属機関: 1(社会福祉法人)太陽の家 2産業医科大学病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.661 - P.666

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 Ⅰ.初めに

 リハビリテーションの定義は「リハビリテーションとは,障害を受けた者を彼のなしうる最大の身体的,精神的,社会的,職業的,経済的な能力を有するまでに回復させることである.」と,全人格的な復権を謳い上げている.

 1981年に始まった国際障害者の10年は,障害者自身の意識の変化と,社会の障害者に対する態度に大きな変化とを与えたことは確かである.障害者の社会参加に対する行政の施策も整いつつある.このような時機に,その国のリハビリテーションのレベルを表わすと言われる脊髄損傷者・頸髄損傷者の就労や社会参加の状況を改めて見直す本企画は,時節を得たものと考える.

 まず,「社会参加」の「社会」を広辞苑で引いてみると「①相よって生活する一群の人民,②世の中,世間,③societyの訳としてさまざまな多くの集団の相互作用と総和からなる全体的社会」とある.ここで言う「社会参加」とは「societyの中での脊髄損傷者・頸髄損傷者の社会関係の在り方」を考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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