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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル28巻10号

1994年10月発行

文献概要

クリニカル・ヒント

高齢頸髄損傷患者の損傷レベル別ADL能力―若年頸髄損傷患者との比較から

著者: 谷内幸喜1

所属機関: 1伊予病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.699 - P.700

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 1.初めに

 頸髄損傷患者のADL能力は損傷レベルによって大きく変化し,それによって将来のADL能力もほぼ推測される.つまり,運動機能レベルがADL能力を大きく左右しているようにみえるが,実際には自律神経機能障害や痙性の程度が個々に違い,関節拘縮・褥瘡の有無,また,年齢的な因子も将来のADL能力に大きく影響していると思われる.当院における頸髄損傷者もほとんどが高齢者(60歳以上)であり,運動機能レベルに合ったADL獲得が困難な場合も少なくない.そこで今回は,高齢頸髄損傷者の運動機能レベルにおける一般的なADL能力を調べてみた.

 運動機能レベルは,Zancolliの分類を用いた.また,ADL能力は,身のまわりの動作能力として,食事動作・更衣動作・排泄動作の三項目,床上動作能力として寝返り動作・起き上がり動作・床上移動動作の三項目,移乗動作能力として,車いす→ベッド・ベッド→車いすの二項目,車いす駆動能力として,スピード性・操作性の2項目の計10項目を,2点・1点・0点の三段階の得点方式にして20点満点での得点で表わした(表1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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