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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル28巻12号

1994年12月発行

文献概要

特集 脳外傷

脳外傷の症例報告―機能低下をみた症例

著者: 加藤祝也1 佐藤昌代1 渋谷健一郎1

所属機関: 1獨協医科大学病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.817 - P.822

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 Ⅰ.初めに

 脳外傷のリハビリテーションは,その病態の多様性から困難を伴い,しかも脳外傷患者の発生が若年齢層に多いことが社会上大きな問題となっている.脳外傷のリハビリテーションについて大橋1)は本邦と米国との比較を報告し,水落2)はニューヨーク大学Head Trauma Programについて紹介し,脳外傷患者の遭遇する困難な状況と対策について述べている.

 脳外傷患者の多くは適切な初期治療とリハビリテーションによって身体機能面では良好な回復をみせるが,社会復帰には認知機能障害や記憶障害などの高次脳機能障害が大きな阻害因子となっている.また,残念ながら受傷直後より機能回復がみられない者や,経時的に機能低下を来す者も存在している.

 本稿では,経過中に機能低下がみられた症例を呈示し,脳外傷患者の機能訓練に携わる諸兄から多くの御意見,御批判を仰ぎたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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