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入門講座 器具を用いた運動療法・6
器具を用いた在宅障害者の運動・生活指導
著者: 金指巌1
所属機関: 1松山市役所保健部保健センター
ページ範囲:P.829 - P.833
文献購入ページに移動 Ⅰ.初めに
全国的な高齢化の進行に伴い,訪問看護や訪問リハビリテーションなどの在宅医療の推進が図られるとともに,老人保健法の機能訓練や訪問指導をはじめとした保健事業やデイサービス,ショートステイなどの福祉事業など,市町村単位で保健・福祉サービスの充実強化が進められている.
こうした中,医療機関を退院後,障害を有した状態で家庭生活を送っていくには,運動機能(生活動作能力)をいかにして維持していくかが重要な問題であり,われわれ理学療法士にとっても“在宅”はこれからの重要なキーワードであると言える.
しかし現実の在宅の状況に目を向けてみると,医療機関で理学療法士が患者の退院時に行なった指導が,はたして家庭で指導どおりに実行されているだろうか?,日々の訪問指導などの業務の中で,実際に行なわれている現在の退院時指導の在り方に対し疑問をもつことも少なくない.
今回,「器具を用いた在宅障害者の運動・生活指導」というテーマであるが,在宅で生活している数多くの障害者や高齢者に接する中で,退院後の生活指導や身体的な機能維持を在宅でどのように行なっていくか,筆者自身,未だに頭を悩ますところであり,実際のところ明確な答えは持ち合わせていない.
このような状況から,論を進めるに当たり,障害者の身体機能の維持を図っていくための運動や生活指導を生活という観点から広義に捉えて,それらの方針について考えていきたい.
全国的な高齢化の進行に伴い,訪問看護や訪問リハビリテーションなどの在宅医療の推進が図られるとともに,老人保健法の機能訓練や訪問指導をはじめとした保健事業やデイサービス,ショートステイなどの福祉事業など,市町村単位で保健・福祉サービスの充実強化が進められている.
こうした中,医療機関を退院後,障害を有した状態で家庭生活を送っていくには,運動機能(生活動作能力)をいかにして維持していくかが重要な問題であり,われわれ理学療法士にとっても“在宅”はこれからの重要なキーワードであると言える.
しかし現実の在宅の状況に目を向けてみると,医療機関で理学療法士が患者の退院時に行なった指導が,はたして家庭で指導どおりに実行されているだろうか?,日々の訪問指導などの業務の中で,実際に行なわれている現在の退院時指導の在り方に対し疑問をもつことも少なくない.
今回,「器具を用いた在宅障害者の運動・生活指導」というテーマであるが,在宅で生活している数多くの障害者や高齢者に接する中で,退院後の生活指導や身体的な機能維持を在宅でどのように行なっていくか,筆者自身,未だに頭を悩ますところであり,実際のところ明確な答えは持ち合わせていない.
このような状況から,論を進めるに当たり,障害者の身体機能の維持を図っていくための運動や生活指導を生活という観点から広義に捉えて,それらの方針について考えていきたい.
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