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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル28巻12号

1994年12月発行

文献概要

1ページ講座 生理学的診断・12

腎機能検査

著者: 石堂哲郎1

所属機関: 1神奈川リハビリテーション病院泌尿器科

ページ範囲:P.840 - P.840

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 腎臓の働きには,血液から尿を生成し老廃物を体外に排泄する排泄臓器としての働きと,水分・電解質の調整など体内の恒常性を保つ働き,そしてホルモン(血圧や造血,Ca代謝などに関係する.)を分泌する内分泌臓器としての働きがある.そのため腎臓には心搏出量の約1/4もの大量の血液が供給されており,酸素の消費量も多い(腎臓2個の重量は体重の1/250程度である.).つまり,腎臓は生命を維持していくためには非常に重要な臓器であると言える.この腎臓の機能に影響を与える要因としては,①腎前性(血管性).②腎性(腎炎など),③腎後性に分けることができる.特に神経系の疾患では,排尿機能(膀胱・尿道機能)が多少なりとも傷害されるために,二次的に腎臓機能に影響が及び(腎後性),結果として生命の予後を左右する可能性が生じてくる.したがって,神経系の疾患を扱う医療従事者は腎機能についてつねに配慮し,適切な対処(不可逆的な変化が起こる前に対処することが重要である.)をしていかなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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