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1ページ講座 生理学的診断・5
心電図・1 基本的事項:正常心電図
著者: 吉村浩1
所属機関: 1七沢リハビリテーション病院循環器科
ページ範囲:P.337 - P.337
文献購入ページに移動心電図記録は,ことわりが無ければ,1秒間25mmの速度で記録され,各棘波の高さ(電位)は1cmが1mVである.図2に正常心電図を示す.各棘波は,順にP,Q,R,S,T波と呼ばれる.Q,R,S波は,まとめてQRS波と言い(Qは下向き,Rは上向き,Sは下向きの興奮),心室興奮(右心室と左心室の興奮の始まりから終わり)を表し,その幅(心室興奮時間)は,0.06~0.08秒である.PQ時間(P波の始まりからQ波の始まりまで)は,前述の如く,房室伝導時間を表し,0.16~0.20秒である.T波は心臓の再分極過程を表し,QRS波の向きと,通常一致する.
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