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特集 障害予防
理学療法と体力低下予防―その低下機序と対処方策の考え方
著者: 山田純生1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.378 - P.382
文献購入ページに移動 Ⅰ.初めに
従来,理学療法は神経・筋・骨格系の疾患の病後の回復に適応されてきた.そこでは,疾患により生じる障害を如何に軽減するかが最大の関心事であり,体力(注:本稿では体力を有酸素運動能力として捉える.)に関する問題は疾患により直接引き起こされる障害ではないだけに,これまでは重要視されてこなかった感がある.
しかしながら,われわれがサービスを提供する疾患は多くの場合慢性疾患であり,その意味では急性期から慢性期までの種々の時相における障害に対処することが必要となる.体力に関する障害は慢性期における理学療法の主要な問題として取り上げられるべきと思うが,現在のところ,理学療法を提供する場所が病院に偏りがちであることもあり,十分な研究が進んでいるとは言い難い.
このような現状を踏まえ,本稿では体力維持・増進を目的とする運動療法の意義ならびにその方策の基本的考え方について論じ,今後のこの分野の具体的運動療法プログラムの基礎的知識を提供したい.
従来,理学療法は神経・筋・骨格系の疾患の病後の回復に適応されてきた.そこでは,疾患により生じる障害を如何に軽減するかが最大の関心事であり,体力(注:本稿では体力を有酸素運動能力として捉える.)に関する問題は疾患により直接引き起こされる障害ではないだけに,これまでは重要視されてこなかった感がある.
しかしながら,われわれがサービスを提供する疾患は多くの場合慢性疾患であり,その意味では急性期から慢性期までの種々の時相における障害に対処することが必要となる.体力に関する障害は慢性期における理学療法の主要な問題として取り上げられるべきと思うが,現在のところ,理学療法を提供する場所が病院に偏りがちであることもあり,十分な研究が進んでいるとは言い難い.
このような現状を踏まえ,本稿では体力維持・増進を目的とする運動療法の意義ならびにその方策の基本的考え方について論じ,今後のこの分野の具体的運動療法プログラムの基礎的知識を提供したい.
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