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文献概要
講座 理学療法教育論・1
今後の理学療法教育に求められるもの
著者: 高橋正明1
所属機関: 1北海道大学医療技術短期大学理学療法学科
ページ範囲:P.53 - P.58
文献購入ページに移動 Ⅰ.初めに
本講座で教育が取り上げられることになった.ちょうど16年前にも教育に関するシリーズ企画(理・作・療法vo1 12 no 1-10)が組まれ,教育学を専門とする先生方の執筆により教育哲学,教育心理学,教育方法,教育評価といった教育に必須の科目がコンパクトにまとめられている.特に新しく理学療法教育に携わる先生方にはぜひ一読をお奨めしたい内容である.今回のシリーズは教育学というよりもむしろ,理学療法教育の現状と今後に予想されるめまぐるしい変化に焦点を合わせた企画である.
教育はその専門職種を支える基盤となるわけで,歴史の本流に深く関与し,表面に現れる短命な渦流には惑わされないことが肝心である.流れの中にいて多くの水流を感じつつなお,両者を見極める大局的見方が基本にならなくてはならない.理学療法教育は今,いわゆる外人講師によって教育が開始された当時に次ぐ激しい変動期を迎えつつある.現実を知り,かつ本流を見失わず,むしろ本流をいっそう発展させるための特別の視点と努力を必要とする歴史的局面に立たされていると言える.本シリーズがその局面を切り開いていくための一助となることを期待したい.
本講座で教育が取り上げられることになった.ちょうど16年前にも教育に関するシリーズ企画(理・作・療法vo1 12 no 1-10)が組まれ,教育学を専門とする先生方の執筆により教育哲学,教育心理学,教育方法,教育評価といった教育に必須の科目がコンパクトにまとめられている.特に新しく理学療法教育に携わる先生方にはぜひ一読をお奨めしたい内容である.今回のシリーズは教育学というよりもむしろ,理学療法教育の現状と今後に予想されるめまぐるしい変化に焦点を合わせた企画である.
教育はその専門職種を支える基盤となるわけで,歴史の本流に深く関与し,表面に現れる短命な渦流には惑わされないことが肝心である.流れの中にいて多くの水流を感じつつなお,両者を見極める大局的見方が基本にならなくてはならない.理学療法教育は今,いわゆる外人講師によって教育が開始された当時に次ぐ激しい変動期を迎えつつある.現実を知り,かつ本流を見失わず,むしろ本流をいっそう発展させるための特別の視点と努力を必要とする歴史的局面に立たされていると言える.本シリーズがその局面を切り開いていくための一助となることを期待したい.
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