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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル29巻10号

1995年10月発行

文献概要

プログレス

MRSA感染対策の最近の傾向(2)

著者: 鈴木達夫1 奥田舜治1

所属機関: 1北里研究所医療環境科学センター

ページ範囲:P.715 - P.715

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 3.MRSAが検出されやすい場所

 われわれがモニタリング調査した病院の指標菌の平均検出率を表に示す.この結果を,さらに病院環境からMRSAが検出される主たる場所について検討すると,ICUや病棟のナースステーションの床である(24%).手術室や中央材料滅菌室など清浄区域の床から検出されるのはごく稀である.また,壁および天井から検出されることは,病棟でも極めて少ない.病室家具,ベッド周囲にある手が触れるものについてはよく検出される(11.5%).感染患者のいる室内の空気清浄器,および空調機のフィルターからも検出されやすい(10%).風呂,シンク,洗面器からはよく検出される(17.9%).トイレおよび汚物処理室では,換気口,換気扇表面の付着ごみからよく検出される(29.2%).ベッド,マットレスについても,感染患者がいる場合にはよく検出される(14.3%).理学療法室や機能訓練室の器具および床からは,頻繁に検出されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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