icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル29巻11号

1995年11月発行

文献概要

プログレス

心筋細胞の発生と増殖

著者: 小室一成1

所属機関: 1東京大学医学部第三内科

ページ範囲:P.793 - P.793

文献購入ページに移動
はじめに

 心臓は個体発生段階の非常に早期に,臓器としては最も早く,しかも最も頭側において決定される.心臓が拍動を開始し,血液が循環するようになって初めて他の臓器の分化・成長が進むことより,心臓の分化は,他の臓器の分化・成長にとって必須であり,個体の発生にとって極めて重要である.

 ある臓器を規定している(つまり心臓を心臓たらしめている)もののなかこおいて,その臓器特異的な転写因子が重要な役割を果たしている.最近心臓においてもいくつかの転写因子が単離されてきた.心臓がどのような機序で高度に分化するかを理解することは,心臓疾患を考える上において非常に重要と考えられる.そこで本稿では,心筋細胞に発現する転写因子を中心に,心筋細胞の分化と増殖の関係についてに述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?