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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル29巻12号

1995年12月発行

文献概要

講座 車いす・義肢・装具の臨床知識・6

義足装着訓練

著者: 畠中泰司1 近藤愛美1 萩原章由1 安藤徳彦1

所属機関: 1横浜市立大学医学部附属病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.873 - P.879

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 Ⅰ.はじめに

 義足装着が可能な下肢切断者のリハビリテーションで重要なことは,第1に切断者の全身状態と断端が良好であること,第2に適切な良い義足が製作されること,第3に十分な義足装着訓練が行われることである1,2)

 理学療法士は,義足装着訓練のための身体的準備,断端訓練,歩行訓練,義足装着での種々の活動が獲得できるよう指導,援助しなくてはならない.

 悪性腫瘍や循環障害など疾病により切断を余儀なくされる場合は,切断前から患者と接することが可能であり,リハビリテーションチームメンバーの1人として,術前の状態を把握し,術後のことを想定した訓練を行っておくべきである.術後の理学療法は義足装着前訓練と義足装着訓練に大別され,前者は主に断端の関節可動域訓練や筋力強化訓練等であり,後者は義足の装着,義足歩行前訓練,義足歩行訓練,応用動作(ADL)訓練である1-8)

 義足装着訓練は,義足装着の可能性のある全ての下肢切断者に必要であるが,切断部位や義足の種類によって質的にも量的にも異なってくる.そこで今回は,これまでわれわれが事施してきた,青壮年の標準的な大腿切断者で全面接触式ソケット,遊動膝継手を用いた場合の義足装着訓練を中心に系統的に整理して,ポイントとなるところに重点をおいて記述することとする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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