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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル29巻4号

1995年04月発行

文献概要

講座 理学療法教育論・4

大学院教育の目指すもの―東北大学障害科学専攻について

著者: 伊橋光二1 半田康延1

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科運動障害学講座運動機能再建学分野

ページ範囲:P.257 - P.262

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 Ⅰ.初めに

 1994年4月,東北大学大学院医学系研究科に独立専攻の大学院「障害科学専攻」が開設された.この大学院は「障害」という理学療法士にとって最も関連の深い領域の教育と研究を目的とした大学院であり,修士を目指す理学療法士が,自らの専門性を十分に活かしながら学位を取得することが可能である.この意味で理学療法士にとって修士への門戸が大きく開けたと言えよう.また,本大学院は,5年一貫教育の大学院とする構想であり,現在の前期(修士)課程に加えて,後期(博士)課程を1996年度に設置する計画である.これが実現すれば,理学療法士の博士号取得についても大きく前進することになる.

 他方,障害科学専攻は基幹講座3講座6分野と,協力講座2講座とから成る学際的な大学院である.一期生として入学した大学院生も,これにふさわしく,理学療法士・作業療法士といった医療職だけでなく,工学をはじめとしてさまざまな専門性と経歴の人材が入学してきている.

 したがって,障害科学専攻の多様な領域のすべてについて詳述することは難しいが,本専攻の概要について紹介し,筆者が所属する運動機能再建学分野を例に,理学療法士の立場から,本大学院が目指す役割と教育について述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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