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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル29巻5号

1995年05月発行

文献概要

プログレス

新しい人工骨頭・1

著者: 松末吉隆1

所属機関: 1京都大学整形外科

ページ範囲:P.337 - P.337

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 人工骨頭置換術の歴史は古く,Mooreらによるバイタリウム(Co-Cr-Mo)製人工骨頭が1943年に報告され,現在までThompsonらの人工骨頭とともに最もよく用いられてきた.しかし,金属製人工骨頭に対する股臼側の骨,軟骨の変性・磨耗により,長期経過例において股臼側の軟骨の磨耗や骨頭の上方移動を高率に生じることが判明した.そこで,BatemanとGilibertyとによりバイポーラー人工骨頭が1974年に導入されて以来,大腿骨頸部骨折や大腿骨頭壊死症を適応として代わりに広く用いられるようになった.またバイポーラー人工骨頭は約10年余り前から変形性股関節症に対して臼蓋のリーミングを行なって,臼蓋側にソケットを用いる代わりに使用されてきた.

 バイポーラー型人工骨頭は,二重式ベアリング骨頭を持っシステムで関節軟骨と適合する金属アウターヘッドの動きが,22mmステムヘッドと超高密度高分子ポリエチレン製ベアリングインサートとの間での動きに対して二次的に起こる.この結果,寛骨臼軟骨への剪断力を減弱し長期の使用を可能とする考えで開発された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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