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雑誌目次

雑誌文献

理学療法ジャーナル29巻8号

1995年08月発行

雑誌目次

特集 骨・関節疾患のバイオメカニクスと理学療法

essence of the issue

ページ範囲:P.513 - P.513

 本号は,「骨・関節疾患のバイオメカニクスと理学療法」と題して,バイオメカニクス領域に造詣の深いお2人の先生と,理学療法に具体的な応用をされている3人の先生方にご執筆頂きました.

骨・関節のバイオメカニクス

著者: 永田晟

ページ範囲:P.514 - P.518

 I.関節の動きと骨の形状

 動きを決定するのは骨・筋・靱帯であって,動きの可動域は生来的に固定されている.柔らかさや可動域の範囲を決めるのは,骨の動き,筋の収縮力,靱帯の固定性(スティッフネス)と考えられる.以下に各関節ごとの動きについて,バイオメカニカルな要点のみを羅列する.すべての動きを説明したものではなく,バイオメカニクスのなかのキネティクス(運動力学)な面のみの特徴を示して運動療法上の参考とする.

関節におけるバイオトライボロジー

著者: 笹田直

ページ範囲:P.519 - P.524

 I.はじめに一関節の構造概略

 われわれは関節を非常に軽く動かすことのできることを知っている.関節(正確には可動関節articular joints)とは,ヒトの体躯を象(かたど)る大小約200の骨の骨端部同士を互いに,その相対角度が変えられるよう可動的に連結する器官であって,この可動性のゆえにヒトは姿勢を変えることができるのである.

 ヒトの関節の数は多く,その大きさや形状は部位によってまちまちであるが,関節の摩擦という観点で股関節を模式化して画くと図1のようになる.すなわち,骨端部は関節軟骨(articular cartilage)で覆われ,骨の相対運動に際して,この関節軟骨同士が摩擦する.関節軟骨は骨とまったく異なる組織から成り,ごく大雑把にいえば,コラーゲンネットワークにプロテオグリカン凝集体(後述)が絡み合い,しかも全重量の70%は遊離水である(図2)1).関節軟骨は軟骨細胞を含むが,その密度は疎で,関節軟骨の再生機能は高くない.このゆえに,関節疾患に対する内科的療法には限界があり,人工関節に頼らざるを得ない必然性があるのである.若成人の膝,股関節など大関節の関節軟骨の厚さは3~4mm,非常に変形しやすく,物理的に表現すると弾性係数が低く,弾性範囲が広い.局所的に圧迫すると内部から水が滲出し,圧迫を除くと回復する.表面粗さは数μm程度の滑らかさで,一見なまのイカに似ている.

 摩擦面を構成するものが関節軟骨なら,潤滑剤に相当するものは関節液(synovial fluid)である.その量は極めて少なく,股関節で約1cc,膝でも1~2ccにすぎない.その組成は血漿にヒアルロン酸が0.25~0.5g/dl加わったものに近いが,含有蛋白質には血漿との相違がある.すなわち,蛋白質濃度は血漿では6~8g/dlであるのに対し,関節液では1~3g/dlと低い.また関節液では,血漿に比ベて分子量の小なるアルブミンが多く,グロブリンが少ない.

 関節液が血漿と異なる特徴の1つは,その粘度が高いことである.図3はわれわれのグループによる測定結果であるが3),剪断速度の小なる場合は関節液粘度は高く,剪断速度が大だと粘度は低い.この非ニュートン性は関節摩擦を流体潤滑と考えた場合,はなはだ合目的的である.というのは,ゆっくりした四肢運動に対しては高粘度を示すがゆえに関節は軸受として負荷能力が高く,一方,敏速な体の動きにおいては低粘度のためエネルギー消費すなわち発熱が低いからである.この非ニュートン粘性はヒアルロン酸という大きな長い分子(分子量約100万)のコロイドとしての分散によるものらしい.なぜならば,関節液の粘度は図3のように健康体,病変体で異なり,また年齢差もあるが,それらをすべて含めて,それに含まれるヒアルロン酸の濃度によって決まるからである5)

 関節液に含まれる蛋白質はヒアルロン酸と結合してヒアルロン酸蛋白となり,関節液に粘弾性を与える.その潤滑に対する影響については最近研究の緒についたばかりであり,まだ良く判っていない4,5)

 関節は関節包(joint capsule)と呼ばれる軟組織の袋にすっぽり包まれており,関節液はそこから外部に出ることはない.人工関節に全置換する場合,この関節包は全部切除するのであるが,術後数週にして再び類似の組織(二次関節包)が生じ,人工関節全体を包む.また,関節液(二次関節液)もその中に分泌され,人工関節はそれによって潤滑されることになる.

 先に述べたように,ヒトの関節の大きさ,形状は部位により種々あるが,ここに述べた骨・関節軟骨・関節液・関節包の相対位置関係は同じとみてよい.有蛋白質には血漿との相違がある.すなわち,蛋白質濃度は血漿では6~8g/dlであるのに対し,関節液では1~3g/dlと低い.また関節液では,血漿に比べて分子量の小なるアルブミンが多く,グロブリンが少ない2)

関節置換術後の理学療法―モーメント,関節角加速度の分析から

著者: 畠中泰彦

ページ範囲:P.525 - P.529

 I.はじめに

 変形性膝関節症(osteoarthritis,以下OA)は関節軟骨の変性を主体とする退行性病変である.X線所見上StageⅣ以上の進行例が人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty,以下TKA)の適応となるが,術後の理学療法を実施する上で歩行能力の改善は重要な課題の1つである.本稿では,TKA後の理学療法と歩行能力の変化について着目すべきパラメーターの経時的変化を例示し解説する.

膝伸展不全と理学療法―筋放電特性の分析から

著者: 峰久京子 ,   松永義博 ,   木村啓介 ,   高井一志 ,   金山浩基

ページ範囲:P.530 - P.535

Ⅰ.はじめに

 整形外科疾患の理学療法を行っていて現れる下肢の機能障害に膝伸展不全がある.この膝伸展不全には,原因の明らかなものと,原因が不明な,いわゆる“extension lag(伸展の遅れ)”と表現されるものがある.膝の伸展不全があれば全屈曲位歩行となり,歩容が悪いほか疲労しやすく,ジャンプや階段昇降が困難となり,膝関節の不安定性による活動性の低下をきたすことになる.したがって,そのような症例に有用な下肢機能を獲得させるためには,理学療法の質が問われることになる.Extension lagに対する報告は散見されるが、その定義,病態,原因について系統立って述べられている文献は皆無に等しい.ここでは原因不明のextension lagについて,自験例をもとに,その原因について文献的考察を加え,より良い理学療法のあり方について考察する.

脊柱のバイオメカニクス―椎間板のバイオメカニクスの観点から

著者: 荒木秀明 ,   山崎肇 ,   石田寿雄 ,   太田麗花 ,   徳永孝喜 ,   鬼丸雅人 ,   山崎生久男 ,   小野信英 ,   山村恵 ,   安斎千裕

ページ範囲:P.536 - P.542

 I.はじめに

 社会の高齢化と相まって,腰痛を訴えて整形外科を受診する患者は多い.しかし,腰痛の治療は難しく,完全なものはない.数多くの治療方法のなかからいくつかを選択して,腰痛を管理することも容易ではない.疫学的にみると,腰痛患者の頻度は加齢とともに増加していくことから,椎間板,椎体,それを取り囲む脊柱構成体の生理学的老化とともに発現してくるものであろう.しかし,老化による脊椎の脆弱化・変形以外にも,腰痛の「姿勢性因子」の基礎となる,わずかな静的かつ動的負荷であっても,それが長期にわたり慢性に持続することにより脊柱構成体に変形や偏位を生じ,腰痛を呈するという,メカニカルストレスが腰痛の発現に大きく関わっていることが明らかにされてきている.

 われわれは,このメカニカルストレスに大きく関与する椎間板の生体力学的観点から腰痛の病態を機能分類し,分類に応じた運動療法の見直しを試みて良好な結果を得ているので報告する.

とびら

重症心身障害児施設の現状を憂える

著者: 安藤了

ページ範囲:P.511 - P.511

 私が理学療法士となって,早いもので22年となる.むろん,私より経験豊富な先生は大勢おられるが,この機会に私の22年間を振り返ってみたい.

 最初は総合病院に入り,約4年間をそこで過ごした.整形外科を中心とした仕事であったが,整形外科部長が素晴らしい先生で,沢山の資料を貸していただいたり,様々な手術を見せていただいた.見学しにくい手術は手を止めて私を傍に呼び寄せ,細かく説明してくださった.このことが,その後の訓練に非常に役立ったことを覚えている.私の希望を入れて整形外科以外の関わりも手配してくださり,ICUなどを含めて,多くのことを学ばせていただいた.

学会印象記

第30回日本理学療法士学会

著者: 鈴木重行

ページ範囲:P.535 - P.535

 「地下鉄サリン事件」という前代末聞の凶悪事件が起きた,あの東京霞が関で学会が行われるとのことでいささかの不安もあったが,いったん会場に足を踏み入れると,そこは活気に満ちた空間となり,そのままとけ込んでいった.

 第30回日本理学療法士学会は「21世紀への理学療法プランニング」をテーマに掲げ,国立教育会館,日本消防会館,新霞が関ビルの3会場を使用し,大変盛大なものであった.本学会は30周年という節目でもあり,526題もの一般演題に加え,特別企画が充実していた.

第30回日本理学療法士学会―理学療法士としての基盤を築いた記念学会

著者: 恩幣伸子

ページ範囲:P.572 - P.573

 記念すべき第30回日本理学療法士学会が,東京霞が関の国立教育会館を第一会場にして開催された.

 日本の首都東京に,全国から2,500名あまりの理学療法士が集い,私も参加の機会を得た.

入門講座 在宅障害者を支援する社会資源の活用・2

日常生活用具の貸与および給付制度の活用

著者: 田村茂

ページ範囲:P.543 - P.551

 I.はじめに

 医療の世界に大多数が身をおく私たち理学療法士(以下PT),作業療法士(以下OT)は福祉・保健領域と非常に密接な関係にあり,それらの情報が必要であるといわれているものの,患者の退院に際して福祉用具を紹介する場合,適応となる用具の種目・名称・機種,その申請方法,料金の支払い方法などについて,細部にわたって適切に指導できるだろうか.現実には,病院に出入りしている業者に「何々が欲しいのでよろしく」といって,細かい福祉の手続きについても業者まかせにしていることが多い.それゆえに,福祉の概要についても知らないことが多いし,また知ろうともしないのではないだろうか.

 医師の処方を必要とする補装具の場合は,直接の処方権の範囲外であるからまだ良いものの,在宅患者の自立を援助し,介護者の介護負担を軽減するための日常生活用具については医師の処方を必要としないので,PT,OTの責任はおのずと大きい.このことは,PT,OTが福祉領域,保健領域で活躍するようになった現在,なおのこと重要性を増しているといえる.

講座 車いす・義肢・装具の臨床知識・2

プラスティック下肢装具

著者: 長沖英行 ,   阿部薫 ,   石神重信

ページ範囲:P.552 - P.558

 Ⅰ.はじめに

 プラスティック下肢装具は,麻痺性疾患,神経筋疾患,骨関節疾患,小児疾患などの幅広い疾患に処方される装具である.今回,リハビリテーション治療のなかで最も使用頻度が高く,種類も多い脳卒中片麻痺患者の短下肢装具を取り上げ,その種類・適応・採型・評価について述べ,最近の新しい装具についても触れてみたい.

プログレス

脳ドックの現状

著者: 小林祥泰

ページ範囲:P.559 - P.559

 MRIの出現により,無症候性脳血管障害の発見率が向上し注目されている.特にわが国は世界一のMRI保有国で,脳ドックの施設数も150以上と,もちろん世界一である.4年前に日本脳ドック研究会も設立され,無症候性脳血管障害の頻度,長期予後に関する多施設共同研究も昨年から開始された.

 わが国で最初の脳ドックは,新札幌脳外科病院に1988年3月に開設された脳動脈瘤検診を中心とした脳外科的ドックである.筆者らは1988年8月に島根難病研究所において,わが国初の内科的脳ドックを開設し,現在までに1,200名以上の検診を行ってきた.

理学療法草創期の証言

特例組もがんばりました

著者: 西本東彦

ページ範囲:P.560 - P.560

 1960年4月,私は希望に胸をふくらませ大阪市立大学医学部附属病院の前に立っていました.22歳の右も左も分からない若者でした.

 「われわれの行う理学療法の目的とするのは,麻痺の治療(筋再教育),拘縮の予防と治療の2つにまとめられると思うのですが……」

北海道の理学療法草創期

著者: 金子實

ページ範囲:P.561 - P.561

 私が美唄労災病院に勤務したのは,1958年4月である.この時期は,わが国におけるリハビリテーションが創設期に入ったところで,欧米諸国のリハビリテーションの現状を視察された方々が日本のリハビリテーションの立ち後れを指摘し,厚生省に早急に対策を講じるよう強く訴えていた.

 その頃の障害者の現状をみると,ポリオの流行,産業の発展に伴う労災事故の多発,特に炭坑事故における脊髄損傷や切断など,また,小児の先天性疾患として股関節脱臼,斜頸,内反足,脳性小児麻痺などにより重度な障害者が増加していた.世論はこれらの障害者に対する福祉政策の充実を強く要望する声を高めており,これに伴い,厚生省も本格的なリハビリテーションの推進策の必要性に迫られていた.一方,病院や施設においてもリハビリテーションに対する関心が高まりつつあり,整肢療護園,厚生年金病院,労災病院などがリハビリテーション施設の充実に力を入れていた.しかし,専門医や専門技術者の不足,経済的裏づけなどが,リハビリテーションを推進する上で大きな課題となっていた.

あんてな

新ゴールドプラン・3

著者: 山本和儀

ページ範囲:P.562 - P.562

 6.理学療法士にとっての新ゴールドプランとは

 1989年のゴールドプランを見直した新ゴールドプランではマンパワーが他の保健福祉サービスと同様に数量で示されたことに大きな意義がある.

 ①地域保健福祉サービスを提供するためのマンパワーの数量的目安がつくこと,②そのことにより需給計画が立てやすくなったこと,③必要職種が広く国民に周知され,マンパワーの雇用などの確保策が立てやすくなったこと,などである.

雑誌レビュー

“Physical Therapy”1994年版まとめ

著者: 武政誠一 ,   嶋田智明 ,   日高正巳 ,   池田耕二

ページ範囲:P.563 - P.566

はじめに

 “Physical Therapy”はアメリカ理学療法士協会(APTA)の機関誌であり,1994年で第74巻となる.第74巻の構成は学会特別号1冊を含め全13冊であり,表に示す92編の論文が掲載されている.また,1号には前年からの継続特集である「骨格筋Part2」の3編の論文(表中のSpecial Series)と,5号の“Physical Disability”をテーマに15編の論文(表中のSpecial Issue)からなる特集が組まれている.

 本稿では研究報告(Reseach Report)を中心に,運動療法,物理療法,運動学,検査・測定,義肢・装具,教育・管理・調査に分類し,各分野で主だった文献をいくつか紹介するが,誌面の都合上詳細な内容を掲載することはできないので,興味のある文献に関しては原著を購読されたい.

 なお本文中( )内の数字は,太字数字論文の掲載号数,細字数字ページ数を示す.

報告

段差昇降機構付き電動車椅子の試作と段差昇降試験の結果

著者: 吉村茂和 ,   林泰文 ,   芝崎和男 ,   宮崎貴郎 ,   近野一浩 ,   山本摂 ,   田口孝之

ページ範囲:P.567 - P.570

 Ⅰ.はじめに

 四肢麻痺,進行性麻痺などに罹患している障害者は,電動車椅子を屋内・屋外移動用に利用している.しかし,屋外移動に電動車椅子を利用している障害者から,車道と歩道間にある100~200mmの段差を乗り越えることができないため,行動範囲に制約を受けているという声も聞かれる.

 JIS規格による電動車椅子の段差乗り越え高さは,25mmである1).一般的に利用されている電動車椅子(スズキモータチェア,MC13S)で実際に段差昇降可能な高さを計測した.その結果,段差に衝突するような前進走行で,50~60mm程度の段差であれば乗り越え可能であった.しかし,電動車椅子を使用して屋外を移動する際,60mm以上の段差はあらゆる所に存在し,電動車椅子利用者の走行や行動範囲に支障をきたしている2,3)

 また今後,高齢・核家族社会の進展に伴う介助する側の質的変化の問題として,屋外移動で標準型車椅子を押す介助者が,高齢かつ病弱な者も多くなると予想される.そのような高齢病弱な介助者の体力では,段差が昇れないなどの標準型車椅子の操作に難渋することが考えられる.このことからも,病弱高齢な介助者が屋外移動に使用する介助用の標準型車椅子を電動車椅子に変更する際に,段差機構付きにすることの有用性が認められる4)

 以上のことから著者らは,電動車椅子利用者の行動範囲の拡大と介助者の質的変化に対応することを目的に,車道と歩道間に存在する200mm程度の段差昇降ができるように,多くの障害者に使用されている電動車椅子に段差昇降機構を取り付けた段差昇降機構付き電動車椅子を試作した.試作機の段差昇降機構の検討と段差昇降試験を行ったので報告する.

 ただし,本電動車椅子は,段差昇降機構付きとして,ある程度の成果を得たが,いまだ開発途中である.

クリニカル・ヒント

子どもと上手につきあうには

著者: 澤村泰弘

ページ範囲:P.571 - P.571

 小児の施設にセラピストとして就職し,10年余りが経ちました.その間,治療体系についての成書はたくさん見られるようになり,知識面からのアプローチはたいへんに恵まれる時代となりました.しかし現実には,こどものセラピーはなかなか思うとおりにならず,悩みながら臨床に携わっているセラピストの方も多いことと思います.私の場合も振り返ってみますと,両親や子どもたち,そしてセラピーの基本から,多くのことを実際に経験したり,学んだりして,そのことが日々のアプローチをやりやすくしてきました.そこで反省を含めながら,子どもと上手につきあうにはどうすれば良いか考えてみたいと思います.ここでは,子どもと言ってもあまりに広範となりますので,外来の乳幼児期の子どもを対象にして話を進めます.

1ページ講座

リハビリテーション関連領域の重要略語集・8

著者: 太田喜久夫 ,   大川弥生

ページ範囲:P.574 - P.575

MH malignant hyperthermia 悪性高熱症.

MI ①maturation index 成熟度指数.②metabolic index 代謝率,代謝指数.③mitral insufficiency 僧帽弁閉鎖不全〔症〕.④myocardial infarction 心筋梗塞.⑤menopausal index 更年期指数.

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文献抄録

ページ範囲:P.582 - P.583

編集後記

著者: 内山靖

ページ範囲:P.586 - P.586

 ワシントンD.C.で開催された世界理学療法連盟・学会も終了し,次回1999年には,いよいよわが国がその舞台になります.国際学会への出席は,多くの研究成果が得られるだけでなく,理学療法の枠組みや自身の足下を見直すよい機会ともなるように思います.

 本号の特集は,元来「整形外科」として組まれていたものを,障害学とその方略を中心に据えて「骨・関節疾患のバイオメカニクスと理学療法」とした経緯があります.そのため,バイオメカニクスが限定された範囲で扱われている点をご容赦願います.

基本情報

理学療法ジャーナル

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1359

印刷版ISSN 0915-0552

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