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特集 骨・関節疾患のバイオメカニクスと理学療法
脊柱のバイオメカニクス―椎間板のバイオメカニクスの観点から
著者: 荒木秀明1 山崎肇1 石田寿雄1 太田麗花1 徳永孝喜1 鬼丸雅人1 山崎生久男2 小野信英2 山村恵2 安斎千裕2
所属機関: 1札幌円山整形外科病院理学診療科 2札幌円山整形外科病院
ページ範囲:P.536 - P.542
文献購入ページに移動社会の高齢化と相まって,腰痛を訴えて整形外科を受診する患者は多い.しかし,腰痛の治療は難しく,完全なものはない.数多くの治療方法のなかからいくつかを選択して,腰痛を管理することも容易ではない.疫学的にみると,腰痛患者の頻度は加齢とともに増加していくことから,椎間板,椎体,それを取り囲む脊柱構成体の生理学的老化とともに発現してくるものであろう.しかし,老化による脊椎の脆弱化・変形以外にも,腰痛の「姿勢性因子」の基礎となる,わずかな静的かつ動的負荷であっても,それが長期にわたり慢性に持続することにより脊柱構成体に変形や偏位を生じ,腰痛を呈するという,メカニカルストレスが腰痛の発現に大きく関わっていることが明らかにされてきている.
われわれは,このメカニカルストレスに大きく関与する椎間板の生体力学的観点から腰痛の病態を機能分類し,分類に応じた運動療法の見直しを試みて良好な結果を得ているので報告する.
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