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特集 Kinetics
呼吸器疾患におけるO2 Kinetics
著者: 金尾顕郎1 小林茂1 大久保衛2 栗原直嗣3 大塚敏広3 藤井達夫3
所属機関: 1大阪市立大学医学部附属病院リハビリテーション部 2大阪市立大学医学部附属病院整形外科・リハビリテーション部 3大阪市立大学医学部附属病院第1内科
ページ範囲:P.12 - P.18
文献購入ページに移動呼吸機能障害患者は,動作時に呼吸障害が増強され体動時の呼吸困難感を訴え,社会生活や日常生活が障害される.この日常生活の制限が運動量を減少させ,ますます全身の筋の適応が低下するという悪循環を繰り返す.われわれは,この慢性閉塞性呼吸器疾患(COPD)患者の二次的障害について,薬物療法により症状が安定し,そして種々の呼吸訓練が修得された患者に,実際の日常生活の基本となる運動能力改善を目的にした運動負荷訓練を行っている.
従来,COPD患者の運動負荷訓練の効果の評価として最大酸素摂取量(VO2max)1),最大負荷量2),歩行距離3),嫌気性閾値(AT;anaerobic threshold)4)などの指標が用いられているが,今回は訓練効果の評価として運動時の酸素輸送能や筋での酸素利用能の指標と考えられる運動負荷訓練でのVO2の立ち上がりの時定数について,①測定と再現性,②定常負荷訓練での変化を調査した.その結果をもとに,COPD患者のO2Kineticsの意義について検討したい.
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