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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル30巻1号

1996年01月発行

文献概要

講座 運動療法とリスク管理・1

心疾患患者の運動療法とリスク管理

著者: 渡辺敏1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.43 - P.48

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はじめに

 心疾患患者に運動療法を実施する場合,だれしも当然のことのように心電図(electrocardiogram;ECG)や血圧(blood pressure;BP)などを監視して,リスク管理を実践していることと思う.これは本疾患の特徴から,ECGやBPなどからの情報が,訓練中止基準や病態管理の重要な指標となることに加え,これらの管理を怠ることは,病態を悪化させることにつながるからである.また,運動の制限因子(limiting factor)1)が,筋・骨格・神経などの運動器以外にある心疾患(例えば,走ろうと思えば走ることのできる下肢機能は残存している)にとって,制限因子を管理することは,患者教育を含めまさにリスク管理そのものである.

 そこで今回,私に与えられたテーマの“リスク管理”では,前述のように病態に直接関与するリスクや,心筋梗塞(myocardial infarction;MI)の心筋治癒過程に伴うリスクの考え方,睡眠不足や過労または環境因子などの身体運動に関与するリスクなど,心疾患を取り巻くさまざまなリスクについて解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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